14 心の中に ジヨンside ページ14
こんなつもりじゃなかった。
だけど、A……さんも悪いだろ。
だって…だってそうだろ。あんなにヨンベだけに…
あの人は俺が好きなAじゃない。
こんな気持ちになるのはきっと…
ヨンベを取られたくないからだ。そう。きっとそう。絶対そうだ。
Aさんより俺の方がヨンベと一緒にいる時間長いし、よく知ってるし、だから…だから……
だからこんなにイライラするんだ。
ﾘﾝｺ「G-DRAGONさん！！」
ｼﾞﾖﾝ「あ、えっと…」
ﾘﾝｺ「ソン･リンコです。……お気に触りましたよね…すみませんでした。」
ｼﾞﾖﾝ「いや。別に君が悪いんじゃないんだ。…ただちょっと…体調が悪くてね汗」
ﾘﾝｺ「そ、そうだったんですか？！気付かずご迷惑おかけしました。」
ｼﾞﾖﾝ「…………リンコちゃん…看病してくれない？」
この子は多分俺のことを好きでいてくれている。それを分かっていて誘う俺はひどい男だ。でも今は、このイライラした気持ちと、隅っこにあるモヤモヤした気持ちを忘れたい。
誰でもいい。もうどうにでもなれ。
俺はリンコちゃんと2人で手頃の会議室に入った。
ソファーに二人で座り、俺は彼女にもたれかかった。
体の左側に温もりを感じる。
彼女は躊躇いつつもゆっくり俺の頭を撫でた。
それに応えるように、頬をすり寄せると、少しビクリと体がはねた。
本当に俺のこと好きなんだなぁ。
リンコちゃん美人だし、スタイルもいいし、性格も問題ないだろう。この様子だと俺に尽くしてくれそうだ。
あぁ。この子を好きになって付き合ったらきっと俺は幸せになれる。
だけど、それを言い出せないのは心の片隅にまだAの影が残っているから。
こんなにいい女の子が近くにいるのに、姿も見えない彼女の事が大好きなんだ。
今までもいい女の子と沢山付き合った。だけど、どの子もAほど好きになれなかった。
1度でいい。1度でいいからAに会わせてください。
もし会えたのなら、必ず好きにさせてみせる。
ｼﾞﾖﾝ「A………」
目を覚ました時には、隣にリンコちゃんの姿はなく、置き手紙があった。
“会社に戻ります。今日はありがとうございました。
私とても幸せでした。
今度はG-DRAGONさんが幸せになってください。
PS Aさんの事好きだったんですね。応援してます。
リンコ”
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作者名：biglove12 | 作成日時：2017年3月28日 20時
