優しい雨(K) ページ1
KF 悲恋 ソロから
−−
藤ヶ谷っ 、
藤ヶ谷 っ ..
どこにいる っ .. ?
.
ビルの隙間風が吹き抜け
徐々に雨も強くなってきた
人々は傘をさし足早に歩く
時刻は夕方
楽しそうに会話をしながら帰る学生
早く帰りたい気持ちでいっぱいのサラリーマン
沢山の人々が行き交う街中で
俺はキミを探してる
.
「俺、お前のことすきになったみたい、」
そんな俺の告白から始まったキミとの生活
頬を赤く染めて頷くキミが愛しくて
離したくないと、強く思った
なのに、どうして .. ?
.
藤ヶ谷は想いを伝えるのが苦手らしい
付き合いたての頃
よく俺が素直にすきって言うと
顔を赤くさせて狼狽えてた
だから、あまり藤ヶ谷の口からすきとか聞くことは少なかった
でも、それが不満ではなかった
気付くと同じ体勢をしてたり
ちょっとした仕草が似てたり
欠伸をするとお互い移ったり
目が合ってくすりと笑う
それだけで幸せだったんだ
でも、
徐々にそれが減って言った
っていうのも、今思うと俺が悪かったのかもしれない
俺は藤ヶ谷から誘いがきても断るようになっていた
理由は特になかった
たぶん関係にマンネリ気味だったのかもしれない
だから、少しずつ無意識に
俺から距離を置いていた
それを察するように藤ヶ谷からも連絡がこなくなった
なんだか寂しくなって
結局俺から連絡してしまった
<いまなにしてる?>
<藤ヶ谷>
<どこいるの?>
<だれといるの?>
そのメッセージたちは読まれることはなかった
いつだったか、藤ヶ谷に言ったことがある
「俺たち、ずっと一緒だからな」
「他に何もいらない、お前がそばにいてくれれば」
藤ヶ谷はそのとき
うん、と頷いてくれた
今思うと、その言葉のせいで
傷つけたのかもしれないと、
ひどく後悔した
.
「おまえ、遊園地好きだな〜」
「だって楽しいじゃん!嫌なこと全部忘れられる!」
「並ぶの長いし人すごくね?」
「それがいいんじゃん」
「今日日曜だから人すごいな」
「俺もう帰りたい」
「え、せっかく買い物きたのに?」
「人混み嫌い」
「遊園地はいいのに?」
「それとこれとは別なの!」
キミはいつだって不思議だった
遊園地は好きなのに
遊園地じゃない人混みは嫌いだと
なのに、キミが溶けていったのは
人混みのなかだった
.
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ぴょんすけ(プロフ) - ぴかさん» コメありがとうございます!あのマイレージ番組のたいぴが可愛くて可愛くてつい書きたくなってしまいました(笑) (2017年6月1日 13時) (レス) id: 38ee8521b6 (このIDを非表示/違反報告)
ぴか(プロフ) - パクチーのお話読みました♪とってもカワイイですっ(〃ω〃)キスも出来ないくらいパクチー嫌いとか笑藤ヶ谷くんらしい笑 (2017年6月1日 0時) (レス) id: 9684e9a139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴょんすけ | 作成日時:2017年5月28日 23時