36 ページ37
とうとう結婚式前日になってしまった…
もう何も食べたくない…
あんな王子と本当に結婚するなんて…思わなかった…
ウエディングドレスも姉さんたちと決めたんだ…
マーメイドドレスなら体型を誤魔化せられるからって…
結婚するならドレスくらい、自分で決めたかった
今さっき、メリエンダにママと一緒にしたんだけど…
物凄く機嫌が良かった…明日が結婚式だからでしょ
昨日も王子と一緒にお茶会をしたんだ…
ーーーーーーーーーー
「お久しぶりです、コヒーちゃん
少しやつれているように見えますが…(苦笑)」
…なんか言い訳しないと…な
「私…マーメイドドレスを着たかったんです
だから少しでも痩せたくて…」
「そうですか…ですが、明日は結婚式です」
そう…明日は結婚、式…ね
「僕は体調を崩してまで無理をさせたくない！
どうか食べてください！」
…案外優しそうな王子だったのね…見直したよ
「…なんで私と結婚したいんですか？」
「ひ、一目惚れです…」
漫画の世界でしか起きないと思ってた
「コヒーちゃんは覚えてないかもしれないけど…
一度見たことあるんだ」
「僕は他の島に交渉しに海を出てたんだけど…
前から君の…シャーロット家の海賊船が見えたんだ
で、その時…」
一目惚れした…と
「けど、私は！」
貴方を愛することはできない
と言いたい
けど、けど…こんなにも優しそうな王子に言えない
「どうしたんですか？」
「いえ、求婚されるとは思ってなかったんで…
嬉しかったんです」
嘘だ
「私は王子に相応しいのでしょうか？」
違う！こんなことを言いたいんじゃない！
「貴方は僕の運命の人です、コヒー」
違うんだよ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きらいな きみえ | 作成日時：2024年3月21日 16時
