るうといっしょ♪♪

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意地悪して泣かしたん、横山くんにバレたらめっちゃ怒られるやろうなぁ…

抱き上げたら、強い力で首にしがみつかれた。
ホカホカの身体がうっすら汗ばんでる

いつものフワフワ頭も 心做しかヘタってみえるし。
泣くってパワー要んねんなぁ。

そういえば昔弟たちも泣き疲れて寝たりしてたもんななんて、背中トントンしながら変な所に感心してしまう。

クタっと俺に凭れたるうの親指が、そのまま口の中に吸い込まれてチュクチュクと吸われるのを見て我に返った。

あかんて。
ここでるうに寝られたら大変やん。
まだ家に連れて帰ったりせなあかんのに。

なにかるうの気を引くもの…と見回して、テーブルの上のアイスを思い出した。

「るう！アイス食べへん？」

「……あいしゅ？たべる！！」

一気に目が覚めたるうを連れて冷凍庫覗きに行く。

「るういちご。ね？」

そう言うけどイチゴはさっきのが最後。
一口二口食べたらるうにあげるつもりでおったから、気にせんと開けてもうた。

「るう。もうイチゴ無いわ。バニラやったらあかん？」

一応聞いてみたんやけど、せっかく収まってきたるうの顔がまた泣きそうに歪む。

あかん、どうしよ。

「そうや！たぁくんと一緒にさっきのん食べよ」

スプーン1つ食器棚から持ってソファに戻る。


しばらくの間放置されてたアイスは、周りから溶けだして来てはいるもののまだ何とか固形の形は保ってくれてた。

るうを膝に乗せて、スプーンで掬って目の前に差し出す。

一瞬チラッと俺を見上げて、不安そうな顔したるうに敢えて気付かん振りをして

「ほらるう、あーんは？」
促したらやっと口開けてくれた。


スプーンを引き抜いた頃には口の中にもアイスはもうない。

「おいし」
「たぁく、もっと」
ほっぺたペチペチ叩いて喜ぶるうにオカワリ言われた。


求められるままにアイスを口に運んでいたら、口の周りまぁるく汚したるうが

「たぁくもたべ？」

にぱぁと音がしそうなくらいの笑顔で進めてくれる。

更に溶けたアイスは、冷たい時に食べたよりも温かい分 甘みもダイレクトに感じる。

「…あっま」

「おいしぃねぇ」

アイスばりに蕩けそうな顔してるるうには悪いけど、元々あんまり甘いの得意やないし。
元はと言えばるうを揶揄おうと食べ始めただけやったから、残りは全部るうに譲ると伝えると深深と頭を下げられた。

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