るうといっしょ♪♪

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「るう、今日きみくんお仕事やから、大倉とお留守番しといてな？」
るうのエプロン外してやりながら、キッチンペーパーで口の周りのソースを拭いてやると、るうの視線がゆらりと揺れた。


「るうおるしゅばん？」

「そうやねん。きみくん頑張ってお仕事してくるから、るうは大倉と待っといてな」


首をぐりんと回して自分の後ろにいる大倉を見て、涙拭いてる大倉に何か思うところがあったんやろう。

「たぁく、るうとおるしゅばんできる？」
めっちゃ男らしい顔して大倉に問いかける。

それ聞いてまた笑い崩れた大倉みて

「わかった。るうできる」
力強く頷いてくれた。


予備の鍵を小引出しから出しながらふと思いついて、
『何なら家で過ごしてくれてもえぇけど』と大倉に伝えたものの

自分ちのが気楽やからと断られたので素直に鍵を渡す。

るうの着替えを準備したり、お気に入りの絵本やぬいぐるみをカバンに入れてるうちについにマネージャーからあと5分で着くとメッセージが入った。


るうと大倉が玄関まで見送りに来てくれた。

抱き上げて、プニプニのほっぺたに触って元気充電したら、名残惜しいけどもう行かな。

るうを大倉に渡す。


「ほな、気ぃつけてね。いってらっしゃーい」

「きぃく、おちごとがんばって」

嫁さんと子供おったらこんな感じなんかなとか、ちょっとムズッとした気恥しさに一人照れくさくなって、マフラーで顔を隠した。

一階までエレベーター降りたらマネージャーの車はもう着いとって、朝の挨拶を交わしながら車に乗り込む。

「おはようございます」

「おはよう。今日もよろしく」

ピピピッとスライドドアが静かに閉まって、気持ちを引き締める。

「先程藤井さんから連絡がありまして、監督が今日のアクションシーンを少し激しくしたいと言われてると…」

「そうなん？」

「それでプロテクターを付けるかどうかの相談を………」
つらつらとしたマネージャーの報告聞きながら、現場へと意識が飛んでいく。

今日も、長い一日になりそうやな。

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