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「丸山隆平です。よろしくお願いします」
僕が頭を下げたら、お兄さんもペコリと会釈して、黒髪がサラリと流れた。
「じゃあ後は若い人に任せましょうか」
ドラマでよく聞くセリフを吐いて、
向こうのご両親も、うちの両親も早々に立ち上がってしまう。
残されたのは、僕とお兄さん。
あれ？お兄さんはなんでココに残ってはるのやろ。
状況が掴めなくてぼんやりとしていたら、目の前のお兄さん…キミタカさんが口を開いた。
「ホンマにあんなん言うんですね」
「え？」
「後は若い人に…って」
「あ、あぁ、そうですね。あんなんドラマだけのことやと思ってました」
頭に浮かんだこと伝えたら
僕もです、ってコロコロと笑う。
その頃になってようやく、僕のお相手はキミタカさんの妹さんじゃなくて、このキミタカさんなんやと分かった。
「あの、キミタカさんが僕のお見合い相手なんですよね？」
「え？もしかして相手が僕やと聞いてなかったですか？」
キミタカさんの質問にコクコクと頷く。
「丸山さ…隆平さんは男の人が好きやとお聞きしてたんですが」
「それはそうなんですけど…」
確かに、僕が当主になったら『このままでは僕の代で丸山家は途絶えてしまう』と、悩み尽くした上で、家族には告白済みですが。
まさか男同士で見合いの話が進められるなんて思いもよらないじゃないですか。
それに、僕の好みはどっちかと言うと綺麗系より可愛い系なんです。
僕の事情も分かってはる言うのはこういうことか。
忠義が言うた、俺じゃアカンの意味も理解した。
ようはゲイ同士の、時代錯誤な、家を背負ったお見合い。
「よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げられて、返答に困ってしまった。
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NobuYou(プロフ) - きみちゃんの思い人はあの人かな？と楽しく読ませてもらってます。最後の「かまへん？」にもキュン！ときました。レコメンを思い出したわ。 (2018年9月26日 6時) (
レス) id: beff6a0c0a (このIDを非表示/違反報告)
NobuYou(プロフ) - 奥手の侯隆と発想が明後日の方向にいくオタク丸ちゃん。周りから見たら噛み合ってなさそうだけど、2人のペースで前進してるね。きっともっと言葉にすればスムーズなのに、それができないからハラハラするけど、それが２人の味なんだろうな。 (2018年9月26日 6時) (レス) id: beff6a0c0a (このIDを非表示/違反報告)
ビビリ(プロフ) - くりさん» こちらはそこまで切なくはならないと思うのですが、作者としても先は不透明です！(笑)どうなるのかなぁ… (2018年2月4日 6時) (レス) id: 4fd7cdc8da (このIDを非表示/違反報告)
くり(プロフ) - ん( -_・)? 何 だかせつなさの様相が… なんと言いますかさすがビビリさん一筋縄ではいかないなぁ…続きが気になって仕方ないです (2018年2月2日 19時) (レス) id: 23a9b7a6e0 (このIDを非表示/違反報告)
ビビリ(プロフ) - まぁまぁ、ドウゾドウゾなんて言い合う二人ですが、結局は押し切られて上座に座る橙さんです♪(´∀｀) (2018年2月1日 6時) (レス) id: 4fd7cdc8da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビビリ
| 作成日時：2018年1月22日 6時
