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それから私たちは

昼休みが終わるまでずっと図書館で他愛のない話

をした


こんなに飛貴以外の人と話したのっていつぶりだ
ろ…

作間「じゃあ浮所先輩、俺行きますね」

「あっ…待って!!」


彼に聞きたいことがあったんだった…!!


私は出ていこうとする彼を呼び止めた


作間くんはぴたっと足を止めてコチラをみた


作間「浮所先輩…?」

「あっ…あの、、」



『なんで今日、私を誘ってくれたの?』


私にとっては凄く疑問だった


イケメンで爆モテであろう作間くんが

可愛くもない見知らぬ陰キャの歳上の私なんかに

構ってくるなんて、、


高等部の誰かと喋りたかったなら

私より可愛い子なんて五万といるのに



もしかしたら

ただからかわれただけ…?

同級生だけじゃなくて後輩からもからかわれるとか、、



そう考えると
不安と恐怖を一気に感じて心の中はビクビクだった


作間「浮所先輩と…喋りたかったから」

そう言ってニコッと笑う彼

その表情は私の緊張を解してくれるくらい優しさが滲み出ている


私の事をいじめてくる男子と同じ考えがあるなんて到底思えなかった

けど…なんで私なんかと喋りたいって、、


あれ…

そういえば

作間くんと初めて会った時

『浮所先輩ですよね?』

って確認されたよね私

なんで私のこと知ってるんだろう…


聞こうと思ったけど、あと少しで授業が始まりそうだったから聞くのをやめた

「じゃあ、浮所先輩。授業遅れないように気をつけてくださいね笑」

作間くんは私に笑顔を向けると

そのままこの場から去った


後ろ姿すらカッコイイって…

私は作間くんの後ろ姿に見とれていた







あの日、図書館で会話をして以来ーー
作間くんとはちょくちょく会ってる








作間くんに図書館の存在を教えられて
ここなら誰も私をバカにするクラスメイトも

うるさい陽キャもいないし、すごい快適な場所だ
って気づいて昼休みは毎日通うことにした




けど、作間くんもほぼ毎日図書館にいるから
中等部と高等部だからなかなか会うことはないって思ったけど

気づけば会うのが当たり前になっていた


実は…作間くんと話すのも凄く楽しいなって思う自分も少しいるかもしれない

まあ、あっちはただの暇つぶしなんだろうけど



作間くんと喋っていると

凄く落ち着く

会ってからまだ少ししか経ってないのに

作間くんには何だか安心できるような温かさを感じる

だからつい、思わずなんでも喋っちゃいそうにな
るんだ

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作者名:ざくろ | 作成日時:2021年2月12日 16時

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