きみたちはペット。

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｢め、目黒って、この会社の社長の名前と一緒じゃん…｣

この資料にモデル情報みたいなのがバン！と大きく載っていた。

会社の広告塔！だの会社初専属モデル！だの一代で築き上げた社長のご子息！御曹司！みたいなのがデカデカと書いてあった。

これはあからさまだよね？違うよね？と現実逃避しようとしたら。





｢あれ？そうやで、蓮のお父さん！｣
社長の写真に指さされ知らんかった？と呑気な向 井くん。






現実が信じられず手から資料が下にばさばさと落ちていった。

あーあーと2人が資料をかき集める。



｢っそんな、そんな嘘みたいな話ある！？｣

｢A驚きすぎやって笑｣

｢嘘だよね！？｣

｢嘘じゃないよ、俺ここ一応跡取りだし｣




終わった。すべて終わった。





｢あ、それは意味分かったって顔？｣

｢！｣



鼻をツンと触られる。

辞めさせられるかもしれないってこと？

権限はコイツにもあるの？？？やっだ、冷や汗止まらない。

目線をお互い外したら負けな勢いでにらめっこみたいになってしまっている。いや、私は蛇に睨まれた蛙だよ。

｢え〜？何〜？2人の空間なん？寂しい〜｣と呑気に後ろで言ってる関西弁、おい助けろよ！


壁にどんどん追い詰められる形で、ニヤニヤと笑うその顔は悪役に見えた。







｢契約してくれるよね？｣



おっと壁ドンですか、全然キュンキュンしません。




｢………………………ぃ、｣

｢ん？聞こえない。｣

｢…………………………………ゃ、｣


ついつい本音が出そうになりながら、はいと言えずにいる。





｢あ〜あの時殴られた腹が痛いな〜、｣

｢！？｣

｢これは父さんに言わなきゃな〜、そしたら犯人探しで、Aちゃんが、｣









｢は、はい！契約します！｣








ニヤリ顔な目黒 蓮。


・・あっ・・言ってしまった。

サーっと頭の血の気が引いていくのがわかる。




…神様、あんまりです。

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