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【JM】
(Aにそんな顔はさせたくない)
そう思って暖かい宿舎まで早歩きで戻ろうとした瞬間、Aの手を繋いでいた方の手を強く引っ張られる。
何事かと思い急いで振り返ると、パーカーのフードを深く被った、たぶん体格からして女性だろう、その人がAの右腕を掴んでいた。
?「あんた何様」
『え、いやっ、』
?「なんであんたみたいなやつがBTSと仲良くしてんの?意味わかんない!早くBigHitからいなくなってよ!あんたと一緒にいるとBTSが汚れるんだけど!!何でそんなのもわかんないの!?早く消えろ!」
『ぅ、っ』
Aが顔を顰める。
まずい、これ以上は危険だ。
JM「A、行こう。聞かなくていいよ」
?「なんでジミンもそんなやつの相手するの!?意味わからないんだけど!ジミンも嫌い!BTSから抜けてよ!」
JM「……」
意味がわからないのはそっちだ。
とか言いたいけれど、とりあえずいま僕にできるのはAを宿舎まで連れていくこと。
こんな人間、そこの防犯カメラとかどうせ調べれば素性や身辺なんてすぐ分かる。
その後は事務所や警察に任せればいい。
今こいつに言い返したりとか、そういうのはしてはいけない。
BTSのためにも、メンバーのためにも、BigHitのためにも、
そしてAのためにも。
僕はAの腕を掴んでいる手が少し弱くなったのを見計らって、Aをほぼ引っ張る形で宿舎のエントランス、そして部屋へと駆け込んでいく。
ガチャッ
TH「ジミナ!A!」
YG「大丈夫か!」
ドアを開けるとメンバーが全員集合していて、すごくホッとした。
けれど、隣にいるAの震えは止まっていない。
ずっとあいつに掴まれた右腕をさすっている。
JN「とりあえず座ろう、ね?」
ジンヒョンがAをソファへと連れていく。
そしてAの温もりが右側から消えた途端、僕の腰の力が完全に抜けた。
JK「ジミニヒョン大丈夫ですか!?」
JM「僕は大丈夫、ただ腰が抜けちゃっただけ。ちょっと肩貸してしてくれる?」
JK「いくらでも貸します…!」
自分の手を見ると、A程ではないにしろ震えていた。
うん、だって、怖かった。
最後にちょっと言われただけで凄く怖かった。
でもAは腕を掴まれて、至近距離で心無いことをたくさん言われた。
僕よりも怖かったに違いない。
僕は怖さよりも怒りが買っていた。
ラッキーパーソン
JUNGKOOK
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ロク(プロフ) - MKさん» もともと身長がもう少し低くて、股下の長さを変えるのを忘れておりました……!ありがとうございます!!!!(´º`) (2021年5月15日 21時) (レス) id: 7428f21434 (このIDを非表示/違反報告)
MK - 好きな設定のお話で凄く嬉しいです!1つ気になったのですが、日本人の股下の長さの平均は身長の47%なんです。なので股下80は身長170でもあります…。主人公が182cm設定だともう少し長くした方がいいかと思います…。(細かいところをすみません) (2021年5月15日 17時) (レス) id: fd9a27aab1 (このIDを非表示/違反報告)
ロク(プロフ) - ソラさん» ありがとうございます(;_;) (2021年5月12日 23時) (レス) id: 7428f21434 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 面白いです!!!!!! (2021年5月12日 22時) (レス) id: 8adef78468 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロク | 作成日時:2021年5月9日 6時