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次の日、クラス皆の課題提出当番だった俺は、全員のノートを集めて職員室へ運んだ後、高校に入ってからも3人の昼食の場にしてる屋上へと向かっていた。
薮は手伝おうとしてくれたけど、これくらい一人で出来るようにならなきゃと、先に行っててもらったんだ。
階段を昇り、ドアを開けると、奥の方に2人の姿を見つけた。
こちらに背を向けてる…そっと近づいて驚かせてやろっと!
『…これからもああいう事…増えるかもな』
『…いのちゃん最近また綺麗になったもんね』
会話が入ってきた。…俺の話してる…?
慌てて入口の建物の陰に隠れて、そっと2人の様子を見る。
『薮さあ、どう思ってんの?いのちゃんのこと』
『どうって…ひ、光こそどうなんだよ』
『俺はおまえに聞いてんだよ。いのちゃんのトラウマの事俺からムリヤリ聞き出して…何でそこまでするの?』
光…?
すると、薮が光の方に身体を向けた。
『…大事だよ。誰よりもずっと』
『薮…』
『強くなりたいって言った伊野尾を…一番そばで支えたいって思ってる』
『…そっか』
光がふっ、と微笑んだ。
『もし…転校することになっても?』
薮がはっとした顔をしたけど、すぐ光の目を見つめて
『…大学に受かったら、ここに戻ってくる。しばらく寂しい思いをさせることになるけど…絶対会いにくる!』
『…わかった。それなら…任せるよ。いのちゃんのこと』
『光…おまえ…もしかして伊野尾のこと…』
ひかる…?
次の瞬間、光がこちらの方を向いたので、どきっとしたら
『いのちゃん、聞こえてた?』
『えっ!?伊野尾!!??』
薮が驚く。
バレてた…足取り重く、ドアの陰から出る。
光が優しく微笑んでこちらに来て、そっと耳打ちした。
『勇気だしてね。俺はずっといのちゃんの味方だよ』
『ひか…』
手をひらひら振りながら、光は階下へ続くドアを開けて、降りて行った。
何が起きたんだろう。
光が去ったドアを見つめてたら、薮が隣に来た。
『…話…聞いてたの…?』
『ご、ごめ…立ち聞きする…つもりは…っ』
『…いや、いいんだ』
薮が俺の肩にそっと触れて、俺を自分の方に向かせる。
『…好きだよ、伊野尾が』
『や…ぶ…』
『俺…また転校になるかもしれないけど…それでも、伊野尾と繋がってたいんだ』
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ましろ(プロフ) - 夏夢さん» 先日の動画での黄緑さんがとっても無邪気で可愛らしかったのでわたしの妄想竹も一気に成長した次第です(≧∇≦)♪ 素直に喜べないツンな青さんも愛しい… これからどんどん濃厚接触しちゃって!! (2020年5月29日 7時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - あーもう黄緑さん可愛いとしか言いようが(>▽<)再会の恋人たちですもの、何もかも置いてまず濃厚濃密優先ですよね♪ (2020年5月28日 23時) (レス) id: 4652b9a84b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - shootingstarhapさん» ありがとうございます! 素直に喜べずついついツンになっちゃう青さんが可愛いんですよね〜(≧∀≦) (2020年5月28日 16時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - だって会いたいから読みました(^^)濃厚接触のとこ、確かに言いそうだなぁって思いました(笑)2人のやり取りがとてもリアルに感じられました(^^) (2020年5月28日 11時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 夏夢さん» そうなんですよ〜♪ あの上達の裏ではいちゃこらお料理教室がきっとあったと思われます(≧∀≦) 久々のご本人さま方の供給で妄想もはかどるってもんです〜♪♪ (2020年5月23日 0時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2020年2月3日 22時