検索窓
今日:6 hit、昨日:17 hit、合計:86,558 hit

5 ページ39

そうだった。


会ったその日に…口づけをして、そのまま…


「勢いであんなことしたのも、コータだったからだよ」

「そ…なの?」


俺の肩に頭をくっつける。
またふわりと、あの香り。


「コータこそ、やけに慣れてる感じだったけどー?」

そう言って顔を上げると、ちょっと意地悪そうな表情。


「…ち、ちがっ…あれは、む、夢中で!!」

「ほんとぉー?」

「ホントだよっ!!」


また額を俺の肩に付ける。
背中に回した腕は、さっきより力がかかった。



「コータが森で迷ってて、ほんとに良かった」

「ケイ…」

「ひとりでも…平気だったけど…コータに出会っちゃったから。コータの歌を聞いちゃったから」



俺だって



あの時、迷子になって途方にくれてて



出会った天使さまがケイだったから





「…何かさ、順序はめちゃめちゃだったけど…だからこそ…もうケイから離れたくないって…思えたんだ」


ケイがぴくりと動いた。


「ケイのそばで、歌を歌いたいって」


またぎゅっとケイの腕が強く俺を抱きしめる。



「俺が一人占めだもんね。コータの歌」

「うん」

「ずっと…俺だけに…歌ってくれる…?」

「これしか取り柄ないですけどね笑 それでも良ければケイの為だけに歌いますよ」

「ふふっ!」


再び顔を上げたケイの瞳は、うるんでいた。


「うれしい」

「…好きだよ、ケイ」


少し背伸びして、俺の唇に吸いつく。


「おれも…好き」


つぅと、一筋の涙が頬を伝う。


親指で優しく拭ってあげると、ふわりと微笑む。





息を飲むような、美しい笑顔。


俺に安らぎを与えてくれる…きみは



「やっぱり天使さまだ」

「ほぇ?なにが天使?」




天使のような見た目の、魔法使いさま



今日も俺は、あなたに歌を捧げます。






愛してるよ。








fin.

奏でる森 1→←4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (147 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
249人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP , yb×in
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ましろ(プロフ) - 夏夢さん» 先日の動画での黄緑さんがとっても無邪気で可愛らしかったのでわたしの妄想竹も一気に成長した次第です(≧∇≦)♪ 素直に喜べないツンな青さんも愛しい… これからどんどん濃厚接触しちゃって!! (2020年5月29日 7時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - あーもう黄緑さん可愛いとしか言いようが(>▽<)再会の恋人たちですもの、何もかも置いてまず濃厚濃密優先ですよね♪ (2020年5月28日 23時) (レス) id: 4652b9a84b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - shootingstarhapさん» ありがとうございます! 素直に喜べずついついツンになっちゃう青さんが可愛いんですよね〜(≧∀≦) (2020年5月28日 16時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - だって会いたいから読みました(^^)濃厚接触のとこ、確かに言いそうだなぁって思いました(笑)2人のやり取りがとてもリアルに感じられました(^^) (2020年5月28日 11時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 夏夢さん» そうなんですよ〜♪ あの上達の裏ではいちゃこらお料理教室がきっとあったと思われます(≧∀≦) 久々のご本人さま方の供給で妄想もはかどるってもんです〜♪♪ (2020年5月23日 0時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ましろ | 作成日時:2020年2月3日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。