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「びっくりしたね。ごめんね。もう少し早く気づいてれば良かった…」
「あ…そんな! 俺も…情けないです…声も出せなくて…」
男なのに痴漢に遭い、挙げ句何も出来なかった自分が急に恥ずかしくなって、俺はうつむいた。
「何も出来なかったのは仕方ないよ。 俺も自分が君の立場ならきっと次の駅で降りるしか出来ないと思うし。」
どんな表情で言ってくれてるのかは分からなかったけど、どこまでも優しい声だった。
いつの間にか…恥ずかしいと思ってた気持ちはどこかへ行っていた。
「ありがとう…ございました…」
顔を上げたら、彼はまっすぐ俺を見てた。
「俺…自分じゃわかんないんですけど…女顔?らしくて…
これまでも…女の人に間違われてこういうことあって…いつもはもっと早い時間に空いてる電車乗ってるんですけど…今日は寝坊し…」
そこでハッと気づいた。
俺が寝坊して大学に遅刻ってことは…この人もじゃないのか!?
「あのっ…時間! 大丈夫なんですかっ!?」
「へ?」
「お仕事…降りるのこの駅じゃないですよね!?」
男性はまたふにゃっと目が無くなる笑顔を見せ
「ふふ、大丈夫。ウチね、9時半始業なの。
いつも早めに行って会社の隣のカフェでコーヒー飲んでから行ってるから…まだ間に合うんだよ。」
「そ…そうですか…良かったぁ…」
俺なんかを助けてくれて会社に遅刻なんて、申し訳なさすぎる…
「そういう君は?間に合うの?寝坊したって言ってたけど…この沿線ってことは◯◯大学?」
そもそも寝坊でギリギリだったのがこれなのだ。間に合うはずがない笑
「そうです…もう一限はあきらめました笑」
「そっか…何かごめんな。」
「な、何であなたが謝るんですか!! 俺っすごい感謝してるんですよ!?」
つい力んでしまったら彼はまたふにゃっと微笑んで
「そっか。まあ今日は仕方ないな。
君の大学の駅、俺の会社の最寄り駅と同じなんだよ。
まだ少し時間あるから良かったら俺がいつも行くカフェで時間つぶさない?」
「え…」
「せっかくのご縁だし」
思いもよらない提案と偶然に驚いたけど
この数分で
この人の事、もっと知りたい…なんて思ってしまっていた自分に戸惑いつつも
ちょうど来た次の電車に二人で乗り込んだんだ。
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ましろ(プロフ) - 夏夢さん» 萌えましたか!嬉しいです♪ 青さんは恥ずかしがり屋さんなのでその場で言えないかな〜と、ラストああいう風にしました(^^) (2019年11月1日 22時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ラストに萌え!wぜひともその場所で言ってあげてください!言えるかわかんないけどww←コメ欄で何言っちゃってるかな;失礼しました; (2019年11月1日 21時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 夏夢さん» レスで送るの忘れました!改めて失礼しますw 何食わぬ顔して青さんにベタ惚れな帝王様♪ にやけて頂けて嬉しいです! 水色さんに寄っちゃうのすごく解りますよww (2019年9月27日 22時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 帝王さまベタぼれですね♪この後を想像してにやけてしまいましたwww可愛いさが増してく伸び始めも好きです(///∇///)(あっ、水色さん寄りに汗) (2019年9月27日 21時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 夏夢さん» お返事遅くなりました!ありがとうございます!黄緑さんの銀髪一瞬でしたね…でもホント素敵でした(> <)冬くんと並んだら私きっと倒れます笑 (2019年7月15日 23時) (レス) id: 43f497f4b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2019年6月15日 21時