お気に召すまま(改) (yb×in yb× )

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in side



神さま


いったい何が起きたのでしょう



俺の頭は真っ白です



『君の事が好きです』



この台詞がぐるぐる回ってる



俺も…俺も…す…



喉から声が出る…直前でそれは遮られた。



「あっ…！！今のは…そのっ…違うんだ！！」



昨日からとにかくずっとかっこ良かった薮さんが顔を赤くしてめちゃめちゃ慌ててこう言った。



「ほぇぇ…」



あんまり慌ててるから俺も変な声出ちゃった。
こんな表情もするんだ…



でも、『違う』って？

『好きです』って言ったよね？違うって何が！？


好きじゃないの！？



「…何が…違うんですか…？」


「いの…」


「俺も…薮さんのこと…すき…です…すき…」


気づいたらこう言ってた。



昨日からどきどきしちゃって
授業も頭に入らなくて
今日も同じ電車乗れたらいいなって


もっと…話したくて
あなたのこと知りたくて



「伊野尾くん…」



「もっと…教えてください…薮さんのこと…

こんな気持ち…初めてで…どうしたらいいか分かんなかった…」



薮さんは真っ直ぐ俺を見てる。



「だけど…今日またこうして会えて…しかも好きって言ってくれて…」


顔が熱い。きっと俺いま真っ赤だ。


「…こんなに嬉しいのに…」



その瞬間、薮さんは俺が目を奪われたあのふにゃっとした笑顔を見せてくれて



「もう…運命だな、これって」


「運命…？」



「…もっとカッコ良く告白したかったんだけどなぁ…俺ってこういう時ポンコツなんだよな笑」



「…大丈夫…
そんな薮さんも好きだから」


ふふっと微笑んだら、またあの笑顔を見せてくれる。



「…運命の出会いに感謝して、ケーキもつけてお祝いするか」



「…うんっ！！」



運命の出会いと

ほんのちょっとの勇気で


こんな素敵な人と気持ちが通じあえた。



最初は最低最悪な痴漢事件からだった。
何で俺こんな運が悪いんだって。



そこからこんな運命の出会いもあるんだよ。
ほんと人生何が起こるかわかんないね。




絶対、絶対この素敵な出会いを離さないんだ。




fin.

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