年下の彼 (yb×in)

バースデーデート 1 ページ13

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今日は6月22日、土曜日。


…一応俺の、誕生日…なんだけど


会社にて、同僚の高木と月曜日の朝やる会議の資料作成なう。
金曜日の夕方に"資料作っとけよ！"と指示を出してくる上司も上司だ…ありえない。


「ごめんね伊野尾くん、俺の都合で今日にしちゃって…」


「気にすんなって。明日友達の結婚式なんだろ？どっちみち午前中には終わるし」


「…今日誕生日じゃなかったっけ…？伊野尾くん。彼女さんとデートとかじゃなかったの…？」


「…えっ！？」


ナゼかうろたえる笑


それに敏感に気づいた高木が

「やっぱそうだよね…？せっかくの特別な日にホントごめん！！」


いや…確かにデートする予定ではあったけども


そもそも…一緒に住んでるので、何なら22日になる瞬間にベッドの中でおめでとうって言ってもらって、イチャイチャ一晩過ごして来ましたけども笑


…それを知らずに謝ってくれる高木に何か…申し訳ない…
しかも、休日出勤になったのは高木のせいじゃないのに。



「…高木ってさ…口固い…？」

「え？あ…うん、まあ」

「…内緒にしてて…くれる？」


キョトンとする高木



「彼女じゃなくて…おれ…彼氏がいるんだ…」


「えっ…そうなの！？」

目を見開く高木。
そうだよな…驚くよな…引かないで…


「伊野尾くんも！？」

「ほぇっ！？」


高木の目が輝いている。


待て…何が起きた…
『伊野尾くん"も"』って言った？今…

「あー嬉しいよ！！話してくれて！！
俺もさ、恋人いるけど男なんだー！！」


何ですと！？

まさかのお互いカミングアウト笑


「そ…なんだ…いや、俺さ…高木に誤解させたままなのが申し訳なくなって」

「そんなの！いいんだよ！でも話してくれて嬉しい！」


高木はモテそうだし、絶対彼女の一人や二人いるとは思ってたけど…


…何か、変に親近感湧くな笑


お互いの恋人の話をしつつ、資料作成も進み、12時前に終了した。


「これから待ち合わせるの？伊野尾慧くん」


「うん。ランチして、買い物行こうかなって」

「いいなぁ買い物デート♪ ウチのは今日仕事だからさ、寂しく帰るよ」


"ウチのは"って言うのか…

宏太に終わったとメッセージを送って、
高木と会社を出る。

「じゃ、良いお誕生日を！伊野尾くん」

「ありがと。高木も今日はのんびりしなよ」


何か…心が少しだけ軽い。

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