▼ 席替えは運ゲー ページ1
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いきなりだけど私の高校生活は充実してる方だと思う。信頼できる友達はいるし、勉強も運動もそこそこできる方。クラスの中でもいじめられてるとかは特にない。
ただ悩みがあるとすれば、花の女子高生だと言うのに彼氏たるものを作ったことがないという1点だけ。
Q 彼氏あ作り方
Q 彼氏あできる方法あ簡単
Q 男にモテる仕草
検索、実行、そして失敗。そんなのを繰り返して早高校生活最初の年の半分を無駄にしていた。
「 彼氏ってどうやったらできるの？ 」
「 ...努力？ 」
「 私だってしてるよ！？ 」
「 てかそんなことより今日席替えらしいよ 」
「 そんなことなんてひどいじゃん 」
「 彼氏欲しいって聞かされるの何回目？ 」
呆れるようにそう呟く友達の
少女漫画のような学校生活も、シチュエーションもないことは入学早々気づかされた。ただ、少しだけそういう展開があってもいいんじゃないか。なんてたってJKだから！！
と考えていたら席替えの順番が回って来て引いたくじの番号は12。そして梓は29。
「 離れちゃったね、寂しい... 」
「 そうだね。あ、私一番後ろだラッキー 」
「 え梓？ 」
そんなそっけない態度は愛の裏返しだよね、ね梓。
いつもより重く感じる机と椅子を運び終え席を移動すれば、私には席替え運がなかったらしく周りは男ばかり。彼氏欲しいとは言ったけどそういうことじゃないんだ神様。
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