変化 ページ11
「あれェ〜?Aさぁ〜ん?」
揶揄うようにデスクからトントンくんの声が聞こえてくる
デスクを見るとニヤニヤしているトントンくんと、我関せずのショッピくん
ダメだ、味方がいない、
「A、お前には事務所に事実を報告する義務がある。違うか?」
低い声で腕を組みながらコネシマに正論で詰められる。仰る通りです…
「ごめんなさい、後で報告書書きます…」
仕事と怒られる案件が増えて心が重くなる中口を開く、
「それで、採用の件なんですが…裏方志望なんですよね?」
「ハイ!営業と運営が得意です!DJC規模のイベント運営なら俺1人でスタッフ選んで当日回すことできますよ」
「あの規模をですか?」
隣で「採用ッ!!!」と既に声を出してしまったコネシマの口を塞ぎつつ話を続ける
断る前提で聞いていたが確かに欲しくなってきた
「あのイベントもゲストの順番だけ決められてオッサンから丸投げされてたようなもんやし、顔だけは広いんすよ僕」
普通は信じ難いが、渡辺さんの時に誰にも角が立たない対応がすぐにできた彼なら本当かもしれない
「うー…ん」
「なんかダメっすか?」
しゅん、と構ってもらえない子犬のように萎れる彼
それに心を痛めながら後ろのデスクを示す
「見ての通り、優秀な裏方の方がもう既に複数いらっしゃるので募集はタレントのみになってるんですよね」
「ええんちゃう?コイツ仕事できそうやし、メッチャ面白いし。トントンのツボ刺しまくりやで」
「コイツ呼びは失礼でしょ、それに裏方がもうあの2人とひとらんくんで回ってるのは事実だし」
小声でそう言い合ってる私たちを他所に知ってか知らずかチーノさんは「成る程、」と何かに納得した
「ではタレント枠での志望なら問題ないと?」
「それはそうなんですけど…」
「実はですね、皆さん程の事でもないんですが容姿にも少し自信がありまして…」
そう言って顔を隠していた眼鏡を外す、
ニコニコと細められるシャオくんよりも濃い蜂蜜色の瞳、垂れ目に上がり眉、きゅっと上がった口角
予想以上に人好きのする愛嬌たっぷりの顔にコネシマと2人で固まる、そこに彼の駄目押し
「タレントとして働きもするし、先程言った営業もやってく方向とかはどうですか?」
「採用ッ!!!」
また叫んだコネシマに今度は同意した
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燕(プロフ) - 甘党主義者さん» ありがとうございます( ; ; )私自身この系統の話なんで無いの!?と思いながら筆をとった次第なのでそう言って頂けて嬉しいです!更新頑張ります!コメントありがとうございました (2021年10月17日 9時) (レス) id: 3ea3cbd8c6 (このIDを非表示/違反報告)
甘党主義者(プロフ) - 今まで色んなd!の小説読んできましたが、この小説は今まで見たことのない系統で凄い好きです..!! メンバーも色々登場してきたりして、今後の展開がますます楽しみです(*⁰▿⁰*)これからも更新楽しみにしています! (2021年10月12日 16時) (レス) @page45 id: 95a459f052 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - ぴぴぴさん» ありがとうございますとても嬉しいです( ; ; )オレンジ色と夕暮は絶対掛け合わせたいなと思ってたので意図が伝わってニコニコしてます(キモ)モチベ爆上がりです!マイペースでいきます!コメントありがとうございました! (2021年8月24日 21時) (レス) id: 3ea3cbd8c6 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴぴ(プロフ) - 燕さんの書くお話が本当に大好きです……!ciの感情がぐちゃぐちゃになっているけど表に出さないようにしているところが好きすぎて爆発しました……。情景描写がとても上手くて、お話がわかりやすい所がすごいと思います…!これからも無理せず頑張ってください…! (2021年8月19日 12時) (レス) id: 60b2883e08 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - 名無氏無名さん» ウワー!私こそ名無氏無名さんに読んで頂いてとても嬉しいです…嬉しいコメントありがとうございます!emさんに関しましては彼がしっかり出てきて描写される話も構想にあるのですが、もう少し先なのでそこに行くまでに私が力尽きなかったら出てくる…という回答です! (2021年8月16日 18時) (レス) id: 3ea3cbd8c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:燕 | 作成日時:2020年8月15日 22時