36.（ギョンス） ページ36
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激しい音が窓の外で聞こえた瞬間、事務室の明かりが一瞬にして消えた。
停電のせいでパソコンの電源も切れ、一からやり直しだ。
「…チッ」
何でこんな時に。
イライラした雰囲気だったのを更に上乗せするような事態。
「僕、警備室行ってブレーカー上げてきてもらいますから」
A先輩に言ったつもりだったんだけど、返事がない。
聞いてるのかよ、と苛立ちながらもA先輩の方を見ると、うっすら見えた姿は小さくなっていた。
必死に耳を押さえて、まるで雷の音から逃げてるよう。
「…A先輩？」
僕が声を掛けるとビクッと肩を揺らして、僕の方に腕を伸ばしてきた。
その腕は震えていて、まるで僕を頼っているように見えて。
もしかして、雷が怖いのか？
「A先輩」
『ッ…』
「……」
僕はその腕をしっかり掴んで、A先輩を引き寄せた。
反動に任せてA先輩の体はそのまま僕の胸に倒れこんでくる。
体を震わせながら、シワが付いてしまいそうなくらい僕のスーツを握りしめている。
僕はさっきまでこの人に怒っていたのに、怒りなんかもうどうでも良くなった。
この人の恐怖心を取り除くにはどうしたらいいか、安心させるにはどうしたらいいか、一生懸命考える。
早く電気がついてくれ、と願いながらも、もう少しこのままが良い、と願っている僕もいて。
この気持ちは、あれと一緒だな。
A先輩を椅子に座らせたまま、今度は僕から近付いてしっかり抱きしめる。
その流れで背中に回った腕も、しっかり僕を掴んでいた。
こんな時に不謹慎と思われるかもしれないが、この腕が急に愛しく思えて。
A先輩は今にも泣きそうなのに僕の顔はニヤついているなんて、A先輩が知ったらどう思うだろうか。
外は大雨で、雨粒が強く窓に当たってくる。
電車止まってるだろうな。あぁ、帰るのは何時になるかな。
A先輩の髪の毛にソッと触れようとした瞬間、部屋の明かりが戻った。
暗闇に慣れたせいか、目がシパシパする。
「A先輩、停電終わったみたいです」
ポンポンと背中を叩くと、焦ったように顔を上げたA先輩。
その距離があまりに近くて、僕の心臓は爆発しそうだった。
『あぁ！ゴメッ、私また…』
雪崩れるように僕から離れていく。
そして水を一口飲んで、呼吸を整えている。
『私、雷がほんっとにダメで…良かった、ギョンスくんがいて』
困った顔で笑うA先輩。
どうやら僕は、先輩に恋をしたようだ。
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airi(プロフ) - 続編見れません（泣） (2014年11月20日 21時) (
レス) id: c79c1f2334 (このIDを非表示/違反報告)
LEI - 誰ぺんですか?それぞれ。 (2014年8月21日 13時) (レス) id: b703cfce1e (このIDを非表示/違反報告)
LEI - アンニョー。D.Oペンです。他には、B1A4[ゴンドゥル]TEENTOP[NIEL]2PM[テギョン]などなどです。チングに、なりませんか? (2014年8月21日 13時) (レス) id: b703cfce1e (このIDを非表示/違反報告)
あやきむ(プロフ) - pocoさん» あとがきは10分で出来ましたよｗｗｗ← グダグダですいません(;_;)ｗｗｗるぅちゃんにはこれからも盛り上げ隊長でいて、もらおうかな、と…..(ゴニョゴニョ)２ではドロドロ頑張りまーすっ＼(^o^)／ (2014年7月29日 20時) (レス) id: c304c77761 (このIDを非表示/違反報告)
あやきむ(プロフ) - 扇さん» ありがとうございます！！２ではもっと内容まとめられるようにします(;_;)ｗｗ (2014年7月29日 20時) (レス) id: c304c77761 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやきむ
| 作成日時：2014年5月22日 19時
