18.（あなた） ページ18
.
「あれ？知り合いだった？」
ルハンくんの声さえ、頭に入ってこない。
緊張からか、困惑からか、手が震えてるのが分かった。
「ねぇ、A…」
ミナが私を気遣うように腕を揺らしたけど、それに反応する余裕なんて無い。
場が悪そうにレイくんの隣に座るその人。
「なに？なになになに？めっちゃ気になる！」
「大学の同級生なんだよ。な？」
私に話を振ってきたから、無言で何度も頷く。
同級生で片付けられるんだ、私達って。
私は貴方が全てで、貴方しかいなかったのに。
何で、笑っていられるんだろう。
「そうなんだ！じゃあ自己紹介も無しでいいね！さ、飲も飲もー！」
ルハンくんがグビグビとビールを飲み干していく。
私も気を紛らわせようと、ビールを一気に飲み干した。
「お！Aさんいける口だね！」
ドンドンいっちゃってー！と私にメニューを向けてくる。
この際飲みまくっちゃお、ってメニューを受け取ろうとしたらそれはサラッと交わされた。
犯人は目の前のこいつ。
「おまえ酒弱いだろ？飛ばしすぎるなよ」
『か、関係ないでしょ？私が飲みたいんだから』
メニューを奪い取って、ドリンクを選ぶ。
だけどようやく目が合って、この人の顔を見たら、私の心臓は爆発しそうだ。
はぁ、と溜め息が聞こえたけど、聞こえないフリをした。
ムカつく、ムカつくのに、ジワジワと感情が蘇ってきて。
私はこの人を忘れたくて、部長に逃げたのに。
全ては、この人のせいで…
「仲、悪いの？」
「いや？仲良いよ？な？」
首を傾げながら聞いてきて、さすがにそれには頷けなかった。
私が今どんな気持ちか、分かってないんだろうな。
私ばっかり意識してるって事なのかな。平気そうな顔で座ってるし。
「もしかしてさぁ、付き合ってたとか？」
「ちょっ、レイくん！」
レイくんの言葉にフフッと笑い、テーブルに肘を付いて私を見る。
だから、その顔。本当、癇に障るっていうか…何て言えば良いんだろう、この気持ち。
「もう結構前の話だけどな」
な？と私にまた話を振るから、私は顔をそらした。
笑って済ませてしまえばいいのに。でもそんな簡単じゃない。
また顔が見れただけでこんな風になってる私。こんなにこの人の事を引きづってたんだ。
「でもさ、また会えて嬉しいよ、A」
その言葉は、どういう意味で言ったの？
グラグラと揺れる気持ちと熱くなる体は、お酒のせいであって欲しい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 945人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「EXO」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
airi(プロフ) - 続編見れません（泣） (2014年11月20日 21時) (
レス) id: c79c1f2334 (このIDを非表示/違反報告)
LEI - 誰ぺんですか?それぞれ。 (2014年8月21日 13時) (レス) id: b703cfce1e (このIDを非表示/違反報告)
LEI - アンニョー。D.Oペンです。他には、B1A4[ゴンドゥル]TEENTOP[NIEL]2PM[テギョン]などなどです。チングに、なりませんか? (2014年8月21日 13時) (レス) id: b703cfce1e (このIDを非表示/違反報告)
あやきむ(プロフ) - pocoさん» あとがきは10分で出来ましたよｗｗｗ← グダグダですいません(;_;)ｗｗｗるぅちゃんにはこれからも盛り上げ隊長でいて、もらおうかな、と…..(ゴニョゴニョ)２ではドロドロ頑張りまーすっ＼(^o^)／ (2014年7月29日 20時) (レス) id: c304c77761 (このIDを非表示/違反報告)
あやきむ(プロフ) - 扇さん» ありがとうございます！！２ではもっと内容まとめられるようにします(;_;)ｗｗ (2014年7月29日 20時) (レス) id: c304c77761 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あやきむ
| 作成日時：2014年5月22日 19時
