B型男子には騙されない《紫・黒・青》 (ページ26)

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Aside

深「今日会社の同期と飲んでくるから遅くなるね、」

『了解〜』

そんなことを辰哉は言っていたけど

辰哉が言っていた飲み会場所まで電車で行って…って言ってたけど

今はもう終電が終わっている時間だ。

どうやって帰ってくるの…？笑

A辰哉、どうやって帰ってくるの?

どれだけ待っても既読も返信もない。

本当に大丈夫かな…？

事故にあってたり…！

夜のドライブがてら迎えに行こうかな…

…

ここだ

ナビを頼りに彼の言っていた飲み屋に来た

道を歩いている人達はみんな酔っ払っているようで特別お酒に強い訳では無い辰哉が心配になる。

『あれ…田中さん…？』

彼の友人である田中さんの姿が見えた

もしかしたら田中さんのところに

辰哉と女の人の姿が見える

深「ー、ーｰｰーーー。」

「ーーー！ーー」

女の人がなんか言ったと思ったら、腕を絡ませて歩いて行った

深「ーーー。ーーーー。」

「ーーー」

私の勘違いかもしれない

浮気なんかじゃない

辰哉は…そんな事しない

深「ーーーて、困るーーー。」

「えー？彼女いなーーでしょ？」

「いいじゃんっ！」

少し会話が聞こえたと思ったら

2人の顔は重なった

『ーーーっ！』

ﾄﾞｻｯ

持っているカバンを落とした

「！！」

深「！！A！？」

『っ、ごめんなさいっ！』

後ろから聞こえる声に耳を貸さず急いで走って車に乗った

裏切られていたんだ

世界で1番信頼していた人に。

裏切られていたんだ

世界で1番愛していた人に。

涙が溢れて止まらないまま車を走らせ家に向かう。

こういう時って意外と、頭は冷静らしく

自分がやろうとしていることはハッキリしていた

『まず、家(うち)を出よう』

帰りにスーパーに寄りダンボールをいくつか拝借

家に着いた後すぐにキャリーケースとダンボールに自分の荷物を詰め込んだ。

この家はあまりにも私たちの思い出で溢れかえりすぎているから

ここにずっといるのはしんどい

一刻も早くここから出たかった

荷物は車に運び込み、忘れ物のないようにしっかり確認した後、出ようとする。

『あ、そうだ。』

自分の右薬指にはまっている指輪を外し、鍵と一緒にそっと玄関の棚においておく

彼の連絡先を消して…

これで完璧だ

さよなら、私のB型彼氏

またもやB型を選んでしまった自分を少し皮肉りながら心の中で呟いた