B型男子には騙されない《紫・黒・青》 (ページ3)

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fate.2 ページ3

Aside

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

家のチャイムが鳴る。

誰だ？この土曜日の昼って時間に…

まぁ、うちに来る人なんて宅急便か親ぐらいだからなぁ

『はーい』

？「あ、隣に引っ越してきた渡辺です。挨拶に来ました」

と、とても綺麗な声がインターフォン越しに聞こえてきた

え…あ、マジで知り合いがピンポンしてきた時のテンションで言っちゃったらバチバチに知らない人だった

『あ、はい。今開けますね』

ｶﾞﾁｬ

渡「あっ…すみません急に…」

「渡辺翔太と言います…えっと、よろしくお願いします」

扉を開けると…所謂、塩顔イケメン？が立っていた。

こういうのにあまり慣れていないのか少し恥ずかしそうにしているのが…失礼だけど可愛らしい、と思ってしまう

『いえいえ、ご丁寧にありがとうございます』

『あ、AAです。よろしくお願いします』

最近の人っていうか、東京の人とかは(偏見)あんまり挨拶とか来ないのになぁ…

渡「これもしよろしければ…」

と紙袋を渡される

ん？この紙袋…

『も…』

渡「も？」

『もち吉…』

渡「えっと…？」

『あ！ごめんなさい…もち吉のお菓子好きなんで…』

渡「あ、ああ！ちなみに1番好きなのって何ですか…？」

『え、あ、揚げ三色…です…』

渡「あ！これ！それです！」

『うぇ！？ほんとですか！？』

ん"ん"ん"

少し遠くから聞こえる咳払い

その咳払いの主の方を見ると管理人さん

「『す、すみません…』」

渡「揃っちゃいましたね、声。」

『そうですね笑』

さっきみたいに大きな声では話せないから小さな声でコソコソ話す

渡「あ、時間取ってしまってほんとすんません！」

『いえいえこちらこそほんとすみません！いい大人なのにお菓子ではしゃいじゃって…』

渡「いやいや笑、可愛いですね」

…ﾊｯ

『お世辞でも嬉しいです笑、ありがとうございます笑』

落ちそうになった…………マジでイケメンって心臓に悪い…

渡「えぇぇ、お世辞じゃないですよ笑」

「ほんと、Aさん、可愛いですよ」

なんか俺のキャラじゃないのに恥ず……っと顔を手で覆ってｷｬｰっと言ってる渡辺さんがめちゃくちゃ可愛すぎる…

渡「良かったら仲良くしてください」

『はい。こちらこそ、仲良くしてくださると嬉しいです笑』

渡辺さんと出会ったのはこれが初めて。

この時は長い付き合いになるなんて思ってませんでした