感情欠如の幹部様【wrwrd!】 (ページ7)

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六話ページ7

「くそっ……援護部隊はいつ来るんだ……」

数十分たっても本部から連絡が来ず，どんどん味方が減っていく中，ひとらんはそろそろ自分も体力の限界を感じていた。

「隊長！」

後ろから部下の声が聞こえる。振り返るとすぐ後ろに敵がいた。
敵の撃った弾が肩を掠る。ひとらんは重い腕を動かして敵を斬った。

「隊長！もう本部へ帰りましょう！これ以上は危険です！」

「いいや，俺はまだここにいる」

かたくなに動こうとしないひとらん
いきなり，彼の前に降り立つ人影があった

「ひとらんさん，あとは任せてください」
「お前……」

ひとらんは大きく目を見開く

「トントンがお前を行かせたのか…？」

「うん！」

Aの言葉でひとらんは更に目を開いた
ひとらんの目は怒りに燃えている
「許すまじ…Aをこんな戦場に行かせるなんて…許すまじ，トントン…」
ひとらんが考え事をしている間にもAはどんどん敵を斬っていく
ひとらんの部下は慌ててひとらんを本部へ連れ帰ろうとした
「待て，まだ俺はここに…」

「かえってくださいね」

「えっ…」

普段自分で考えて物事を言う事などほとんどないAが自分の事を心配していってくれたのか？とひとらんは期待した。しかし，次の一言で彼の期待は砕け散る事となる

「て，トントンさんとグルさんが言ってましたよ」

やはり伝言だったか……命令ならば引かざるおえまい…

「分かった，引こう…A，死ぬんじゃないぞ」

「勿論です」