感情欠如の幹部様【wrwrd!】 (ページ4)

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三話ページ4

『あ，ひとらんさーん！』

「ん？あ，Aか。どうかしたの？」

『うふふ。ひとらんさん好き』

ガバッと抱き着いて上目遣いで言ってくるA
ひとらんは一気に赤くなった

「な，なにを…」

しかし，ひとらんは知っていた
彼女は恋や愛をいう物を知らないことを

彼女が言っている”好き”と言う物は，恋心でもない

信頼からくる”好き”なのだ

「勿論俺もAの事好きだよ」

自分だってまだAに恋心など抱いてはいないし問題はないが…

Aはまるで妹のような，そんな感覚で接している
幹部の皆も恐らくそうだろう

『ありがと』といって走り去っていったAの後ろ姿をひとらんはずっと眺めていた

―――――――――――――

「あ，Aちゃーん！」

『あら？どちら様で？』

「俺やーロボロやでー」

Aは辺りを見回すがなかなか姿が見当たらない

『あれ？どこですか？』

「こ，こ，や…(# ﾟДﾟ)」

下を見るとそこには少し怒ったロボロが居た

『あ，ごめんなさい…見えなかったんです。そんなに下の方にいるとは思わなくて…』

「なんやてー……」

にっこり笑って返すA
これでも怒れないのは彼女の顔と性格によるものだろう

楽以外の感情がないため全て素で言っている
それもあって憎めないのだ

「全くー…次からはちゃんと見てやー」

『はーい』

ついつい甘えてしまう自分にため息をついて歩き出したロボロだった