感情欠如の幹部様【wrwrd!】 (ページ25)

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二十四話ページ25

　

「……なぁ，ホンマにどこ行ってたんや…？」
　
　
皆も寝静まったであろう頃，トントンはAを自分の仕事部屋へと案内し話をしていた。
　
　
『別に，そこらへんをうろうろしてただけです』
　
　
何時も度変わらず，表情一つ動かさずに質問に答えるA
　
その様子にトントンは，はぁぁと深いため息をついた。
　
Aが帰って来てから，トントンはゾムにもAがどこにいたのかを聞いた。しかし，帰ってきた返事は「パン屋の前」
　
　
そんなはずがない。たしかにゾムはパン屋の前で見つけたかもしれないが，そんな何時間も商店街をうろうろするほどAは大人しい子ではない
　
　
「路地裏とか，行ってたんちゃうか？」
　
　
『まぁ，そこも含めいろいろぶらぶらと』
　
　
トントンはここでまた大きなため息をついた
　
　
「そこも含めってなぁ……そこが大事なんやんか……路地裏でなんかしてへんやろうなぁ？」
　
　
『なんかって…？』
　
　
「面倒な事に，巻き込まれてへんやろうなぁ？変なヤツに絡まれてへんか？怖い思いしてへんか？」
　
　
物凄い勢いでAに質問をぶつけるトントン
　
　
『大丈夫ですよ～絡まれてませんって！』
　
　
両手を広げて怪我なんてないでしょアピール
　
　
そこに入ってきたのは…
　
　
「トントーン，こんな時間までA起こしたらあかんやろ。はよ寝かしぃ」
　
　

　
ロボロは片手に大量の書類を抱えて，トントンの部屋に入ってきた