episode21(1/2) ページ46
しばらくして、目を腫らしたお茶子ちゃんが戻ってくる
「もう始まってるー？」
「丁度これからだよー！お疲れ様！いい戦いだった！」
そう言ってお茶子ちゃんにあらかじめ買っておいたスポドリを渡せば、へへっと笑いながらそれを受け取って席に着いた
悔しかっただろうに、切りかえて次の試合を真剣に見る姿に少し笑みがこぼれた
「2回戦第1試合!!緑谷対轟!!START！」
掛け声と共に氷結を仕掛ける焦凍くんに対し、指を犠牲にしながら応戦する出久
氷結を破り続ければ右手の指、左手まで骨が折れ腫れ上がっていた
畳み掛けるように焦凍くんが再度氷結を繰り出せば、今度はボロボロの指で突破する
よく見ると指はもはや原型もわからないほどグミャグチャだ
その痛々しい状態に思わず顔を歪めてしまう
対して焦凍くんは自分の冷気に震え始めていた
その事に出久も気づいたようだ
「皆…本気でやってる…！勝って…目標に近づくために…っ1番になる為に！」
そう言って出久はボロボロの手を無理やり握りこんだ
「半分の力で勝つ!?まだ僕は君に傷1つつけられちゃいないぞ！
全力でかかってこい!!」
そういった出久に焦凍くんは接近していくが、冷気によって体温が下がった為かいつもより動きが鈍い
その隙を見つけた出久は、握りこんでいた右手で鳩尾をついた
焦凍くんはそのまま軽く吹っ飛ばされると、フラフラと立ち上がる
片足から氷結を放つも大分威力が落ちており、かわされてしまう
それでもまた氷結を放てば、出久は指を口の端に当て思いっきり弾き出し風圧で氷結を防いだ
出久は風圧でよろけた焦凍くんに頭突きを食らわせると、フラフラの状態で近づき鳩尾を殴りつけた
ボロボロで満身創痍ながらも続けざまに焦凍くんへ、焚きつけるように言葉を放つ出久
「君の！力じゃないか！！」
瞬間焦凍くんの左側が燃え上がる
焦凍くんの顔は付き物が落ち、今にも泣き出しそうなそんな表情をしていた
「俺だって……ヒーローに……！！」
そういった焦凍くんは涙を浮かべ笑っていた
そのまま両者のありったけの一撃がぶつかり合い、会場全体に爆風が巻き起こった
最後に残っていたのは焦凍くん
出久は場外の壁にあたり倒れ込んでいた
「緑谷くん場外！轟くん3回戦進出！」
担架で運ばれていく出久を見て立ち上がり、私は保健所へ走り出した
episode21(2/2)→←episode20(4/4)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ただの葉(プロフ) - ありがとうございます！初心者なのでおもしろいの一言がとても嬉しいです(*´ω`*)更新頑張ります！！原作沿いにしつつ、キャラも救済したい随分と欲張りな夢主ですが、これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2018年9月30日 19時) (
レス) id: 886fe0a2a2 (このIDを非表示/違反報告)
桜酒 - おもしろいです！更新頑張ってください！原作沿いを大切にする夢主・・・仕事ができるなぁ… (2018年9月30日 17時) (レス) id: 7715cc5acc (このIDを非表示/違反報告)
ただの葉(プロフ) - ゆっくりフランさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2018年8月25日 10時) (レス) id: 886fe0a2a2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりフラン(プロフ) - 更新頑張ってください！応援してます！ (2018年8月24日 9時) (レス) id: 37cecb84fa (このIDを非表示/違反報告)
ただの葉(プロフ) - 、さん» すみません、以後気をつけます。 (2018年8月17日 1時) (レス) id: 886fe0a2a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ただの葉 | 作成日時：2018年8月17日 1時
