ルフに魅入られた者 (ページ7)

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5話(主side) ページ7

その氷柱はルフの超音波により粉々になる。

青年は驚きを隠せないのか、数秒固まった。

そして勢いよくこちらに話しかけてきた。

｢なんだお前？！金属器持ってるのになんで魔法を使えんだよ？いや、ちょっと違うか、？……ルフが勝手に動いた…？｣

(なぜ驚かれてるんだろう…)

この世界をまだ何も知らないため、青年が何に驚いているのかがわからない。

これは普通じゃない事なのだろうか…？

そう悶々と考えていると、青年は興奮を隠しきれないかのように、

｢こんなおもしれぇヤツ、ますます逃すわけにはいかねぇなァっ！｣

と、言うと尖った氷を大量に降らせてくる。

それを避け続けるが、先程より大量な上に氷柱よりも小さいため、スピードもさっきの比ではなく。

避けきれない氷が次々と迫ってきて、頭の中は完全にパニック状態に陥る。

咄嗟に目をつぶった、その時。

突然、雷が氷をすべて粉砕した。

｢そこまでにしてもらおうか｣

目の前には紫色の髪の毛がゆれていた。