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浮気 ページ33

A「それじゃ、お邪魔しました〜」

明け方、控えめに玄関から出て行こうとする彼女。

さとみ「待って、」
A「……ん?」

少し考えてから振り返る。

俺はその手を軽く掴む。

さとみ「…やっぱいいや、また飲もう」
A「うん、ご飯も行きたいね」

昨日の俺、変だったって思われてない?

今いつも通りにできてる?不自然じゃない?

さらっと手が離れる。

A「じゃね!」
さとみ「ん、また」

手をひらひら振って出て行った。

さとみ「……」

静かになった。

足元でひなが喉を鳴らす。

そっかそっか、ひなもAさんのこと
気に入ってたもんな。

…昨日一緒に寝てやれなかったし。

さとみ「ひな〜…Aさん俺のこと好きだと思う〜?」

そう、さっきから気になってるのはそれ。

前の夜も気持ち繋がったと思ったら
指輪つけて一瞬で帰っていくし、

昨夜は男の所持印見せびらかしに来るし。

俺は一体Aさんの何なんだ。

ずっとAさんを俺の(もの)にすることしか考えてなかったけど、

Aさんに想われる男になりたい。

都合の良い男、ってことは
好きじゃないんだろうなあ、俺のこと。

浮気相手なら良いところだけど、
今の俺は遊び相手じゃんね?

浮気ですらないと思う。

さとみ「俺はどこまで遊ばれたらいいんだよ〜ひな〜」

てか結局相手の男、女と別れたの?

中途半端な状態だったら許さねぇんだけど。

…って言っても俺とAさんも中途半端だしなあ。

と、Aさんから電話がかかってきた。

びっくりしながら電話に出る。

A『もしもし?』
さとみ「はいはいw どうしたの?忘れもん?」

忘れていい物と言ったら指輪くらいしかないけど。

A『…うん、取りに行ってもいい?』
さとみ「また会うとき渡すよ」
A『それじゃ駄目なの』

そんな大事なもんってことはやっぱ指輪じゃん。

俺は辺りを少し探して、
そこに置いてあった指輪を取ってポケットに入れた。

さとみ「指輪?」
A『…そう』

ぎくぅっ。

A『今から向かうね』
さとみ「わかった」

電話を切ってから、俺はなんとなくベッドに向かった。

シーツを整える。Aさんの匂いがする。

優しい香り。

それとは違って、リビングはがっつり女の匂いがする。

背徳感を覚えた俺はおもむろに窓を開けて
換気を始めた。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
浮気

指輪→←*



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かりん(プロフ) - 犬田さん» ああああああありがとうございます!とっても嬉しいです!( ; ; )頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - @みんと*さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - ぷりんすなお姫様からすとぷりの占ツク作者様はかりんさんが一番大好きで最近見かけなくて寂しいな〜なんて思ってたところなんです泣やっとかりんさんの作品が読めて嬉しいです(^-^)更新頑張ってください! (2020年3月16日 21時) (レス) id: 97eecc68d9 (このIDを非表示/違反報告)
@みんと* - めっちゃ面白いです!!頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 520d4881dd (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - リト@歌い手色の占ツク民達さん» ええん嬉しいです( ; ; )ありがとうございます〜〜! (2020年3月15日 19時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かりん | 作成日時:2019年3月20日 2時

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