ぷりんすなお姫様 ３【すとぷり】

引っ越し ページ29

A「よし、」

最後に、メンバーから貰ったプレゼントだけ
別のダンボールにしまう。

次ダンボールを開けるときまでさよならだね。

空っぽになったお部屋。

そう、ついに引っ越しちゃうんです、私。

このお家は私が実家を飛び出してから
ずっとお世話になってたから…

たくさん思い出詰まってるなあ。

初めて家に入ったのは莉犬くんだったな。

て言うか無断で入ってきたんだった。

A「ふふっ、w」

初めてすとぷり全員呼んだときは
めっちゃ散らかされてめっちゃ怒ったんだよね。

思い出せば思い出すほど
この部屋でたくさんの出来事があったなって
実感する。

この部屋とも今日でお別れ。

冷たくなった空気に瞳を閉じて
最後の感謝を。

ダンボールを持って部屋から出る。

この鍵を使うのもこれで最後なんだな、寂しいな。

A「ありがとう、」

カチャリと鍵をしめて
その鍵を管理人さんに返しに行く。

そのまま移動の車に乗って
新しい家に向かう。


A「ありがとうございました〜！」

業者の方にお礼をして
新しい匂いを肺に吸い込む。

ころん「おー、」

物件探しを手伝ってくれたころちゃんは
引っ越しにも同伴してくれた。

ころん「ちゃんとAの家になった」
A「そうだね…」
ころん「なんでお前泣いてんの」

泣いてはないんだけどね、うん。

ちょっとうるっと来ちゃった。

A「前のお家に思い出たくさんあったからねー…」

だってこの家、すごく広く感じるんだもん。

知らない匂いで少し不安。

ころん「そんなん僕達がまたAの家汚しに来るからいいじゃん」
A「それはいらねぇな」

そうだね、過去ばっかり考えてても
何もないんだもんね。

ころん「片付け手伝う？」
A「え、ころちゃんそーゆーの嫌いそうなのに」

一番近くにあるダンボールに手をかけるころちゃん。

え、めっちゃ意外なんだけど。

明日雨降るんじゃない。

ころん「はやく終わらせてはやくみんな呼んで飯食お」
A「え、今日？！」
ころん「そーよ、今日よ」
A「お前鬼だな」

引っ越しでくたくたなのはころちゃんも一緒なはずなのに

手伝ってくれる上に
またどんちゃん騒ぎするつもりなのか…

A「みんなどうせ来るなら片付け手伝ってもらおうかなw」
ころん「僕一人でいい」
A「え、でもはやく終わるし」
ころん「僕だけでいい」

私のこと独り占めしたいのかって言ったら
怒られるねw

￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
引っ越し/完

男気→←＊

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