ぷりんすなお姫様 ３【すとぷり】

＊ ページ17

A side

A「……ん」

日の光を感じて目を覚ます。

…布団の匂いがいつもと違う。

A「ああ、」

そうだ、これころちゃんのベッドだ。

頭が覚めてきたところで
ゆっくり体を起こす。

リビングの方に目をやるけど
誰一人姿を見せない。

買い物にでも行ったのかと一人で納得。

ふと目の前の机に視点が動く。

A「……」

大小様々な袋と小箱。

全てラッピングされている。

近くに置いてあったメモ用紙を手に取り
内容を確認する。

"Merry Xmas‼"

不格好な文字でそう書いてあった。

A「……？？」

誰宛てなのかな？

ころちゃんのやつかな？？

連絡してみよう。

着信を入れると、
遠くで電話の音がする。

ころん『は、はいっ！！』
A「この荷物何ー？」
ころん『……』

莉犬「A…」
A「ああおはよう」

電話先のころちゃんが無言になったと思ったら
目の前に姿を現す三人。

なーくんとジェルくんとさとみくんは居ないみたい。

莉犬「お前ほんと予想の斜め上行くなぁ…w」

苦笑いでそう言う莉犬くん。

A「ん？」
るぅと「はぁ……」

あれ、こんどは深いため息。

ころん「それ、お前の」
A「ん？」
莉犬「クリスマス」
A「え？」
るぅと「プレゼント！！」

A「……え？！」

これ私に？！

るぅと「サプライズだったのに…」
A「え、えっ、」
莉犬「企画全部崩れた…」
ころん「どうしてくれんねんA…」

A「……っ」
「「「？！！」」」

申し訳なさと驚きと、
なにより嬉しさで涙が出た。

A「……開けていい？」

三人は顔を見合わせて優しく頷く。

ブレスレット、ナイトウェア、イヤリング、
バスボムセット、香水、ヘアアクセサリー、そして…

A「…ゆびわ？」
莉犬「それは俺ら六人から」
ころん「お前お姫様だもんねー？ww」
るぅと「僕ら王子様だもんねー？w くすくすw」

もうなに、意味わかんない……

A「ばか…」

こんなことされて
嬉しくない女の子いないじゃんね？

A「ありがとう……っ」

ころん「顔不細工んなってるけど大丈夫〜？」
A「うるさいわ」

私は身支度をして、荷物を持って、
一旦家に帰る。

A「あとでまた来るね〜」

ころちゃんの家から出る。

私は家に帰ってケーキ作るんだから！！

何もプレゼント用意してないよ〜って言うから
私用意してなかったじゃん！！

くっそおおおおっ！！

意地でもケーキ作るから！！

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