塔の上のお姫サマ。【神威】

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ーーそんな事があり、どんどん湧いて出てくる裏切り者共を殺しているうち。服は血塗れ、いつの間にかくらっていたらしい鉄砲に鮮血が噴き出し。このようになったわけだ。


本当は戦艦の風呂に入ってこようかと思ったけどそこが爆破されていて入れず。仕方なくこの塔にまでやって来たのだけど。



『そ、それ、血ですか？』



怯えきった表情で俺を赤い瞳に映すAにやっぱり後悔。まァ突然血塗れの男が部屋を訪れたら誰でも怯えてしまうんだろうけど。ひとまず風呂に向かおうと足を踏み出すと。



『ま、待って！』


神威｢え？｣



突然Aが大きな声を上げたかと思えば、俺に向かって真っ直ぐに歩いてくるじゃないか。呆然とその様子を眺めていると、手を握られ。



『どこか怪我したんですか?!そこ、座ってください！手当します！ーーあっ、ここ救急箱なんてあったっけ?!ちょっと待っててください！探してきます!!』


神威｢え、ちょA？｣


『すぐ戻ってくるので！』


神威｢いやいやいや、落ち着いてA。これ全部返り血だから！｣


『ーーーへ、』


神威｢ーーーあ、｣



あぁ、やってしまった···。俺が人殺して来たってのを自分で言ってどうするの。また怖がせちゃうじゃん。何やってんの俺。硬直してしまったAを見つめ、ため息を零し目を伏せると。



『ーーーーー良かった···、』



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