塔の上のお姫サマ。【神威】

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神威｢······眠れない。｣



すっかり暗くなった室内。2人で寝転がってもまだ余裕がある、広いベッドで布団を頭から被る。頭ルンルンルージジイ1号から変なコトを聞かれ、謎の説教を受けてからというものの。俺はどこか変だ。


Aと眠る時、考えてしまうのはそーゆーコトで。


そもそも子作りってナニするんだろ。いや、知ってる、そういう一般常識的な事は知ってるんだけど。ナニをナニしてナニになっちゃうって事なんだろうけど。



神威(なんだそれ、······夢の世界かよ。)



残念ながら俺は女で遊んだ事がない。それこそ、地球の“吉原”に出入りした事こそあったが、そういう行為に至った事がないのだ。



神威(ーーーまァ俺は彼処で沢山人殺したから······大分忌み嫌われちゃってるんだろうけど。)



少し思考が落ち着いて、布団から顔を覗かせる。暗闇に慣れた視界の端には、呑気に寝息をたてて眠るAの姿があり。



神威｢···ッはぁぁぁ、人の気も知らないでグーグー眠りやがって···、｣



あの日以来ろくに眠れていない。今更だが、なんだか彼女の存在を意識してしまっているのだ。憎たらしい程安心しきった顔で眠るAの額にデコピンを御見舞する。勿論、優しくね。本気でしたら額に穴が空いちゃうから。



『······ん、』


神威｢···！···はぁ、｣



本日何度目になるか分からないソレを零して。コイツはただの木の棒。ぬいぐるみ···と暗示をかけながらソイツを抱き締めて。ようやく眠りについたのだった。



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