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あくまで、情が移ったのだと言っておく。
そして、それも“愛”の内であると陳腐な感情を飾り立ててみた。




「―――A、」

『はい?』

「お前、そろそろ休んだらどうだ」



煙たい紫煙が目の前を横切った。
声の主である土方さんに目線を上げれば、彼は黒い着流し姿のラフな格好をしていて。今から寝ようとしているのだとわかる。

もうそんな時間だろうか、と手元の腕時計を見やれば、それは日をまたいで午前2時を指していた。



『もうこんな時間なんですか』

「あぁ、隊士達はもう寝ちまったぞ」



成程、道理で頭がガンガンと痛むわけだ。
つまりは私は5時間ほど仕事をしていたという事になる。ぐっと手を上に伸ばして肩を鳴らした。

そう言えば、土方さんはどうして起きていたのだろう。
そう思って尋ねれば、彼は「仕事が残ってたんだ」と深々と溜息を零す。薄らクマが見られる目元がその証拠なのだろう。



「お前は、もう仕事なんざ片してんだろ?
何でわざわざ先の分までしてんだ」

『……なんだか、寝付けなくて…』

「そうか」



ガタンと私の前の椅子に座った彼。口元に備わる短くなった煙草を指先で挟んでテーブルの上の灰皿に押し付ける。

そして新たな煙草を取り出して、マヨネーズの形状のライターをカチッと鳴らして火を灯した。


決して好きになれない香りが鼻を掠める。少し、顔を歪めてしまったのだろうか。私を一瞬横目で見た土方さんは煙草を消した。



『――――土方さん、』

「あ?」

『あの…1つだけ、いいですか?』



「何だ」と私を真っ直ぐに射抜く見開かれた瞳孔。
彼は怒っていなくてもこんな顔をしているのは承知済みだが、やはり真剣な話をする時にこの表情はどことなく気が引けてしまう。

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アルハ*平日低浮上*(プロフ) - しろさん» コメントありがとうございます!わぁぁ、そんな風に言ってくださると、本当に嬉しいです!更新頑張ります! (2017年9月4日 23時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
しろ - こんにちは!沖田さんの小説の中でもこの作品大好きです。これからも応援してます!! (2017年9月3日 22時) (レス) id: a9aae77c99 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - ちゃむさん» わぁぁ、とても嬉しおコメントありがとうございます!1番のお気に入りだなんて言ってもらえて私は幸せです泣。これからまた恋愛要素入れていくので楽しみになさっててください!^^*頑張ります! (2017年8月25日 23時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - 初めまして。今この小説が1番お気に入りでして更新を毎回楽しみにしてます。とてもキュンキュンしながら楽しんでます!有難うございます!更新頑張って下さい^ - ^ (2017年8月20日 8時) (レス) id: 595d5740d4 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - 獅子の子さん» す、素敵な小説だなんて・・・!ありがとうございます!はい、カップルの方でもコメント頂いて歓喜極まっています笑これからもこの小説を楽しんでもらえたら嬉しいです^^* (2017年8月11日 14時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルハ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bfd3c0329e2/  
作成日時:2017年8月2日 22時

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