10 ページ11
.
シーン、と沈黙が続いて数分。
―――此処はお葬式かなにかだろうか。というか、話題ってそれだけだったの?それを聞く為だけに此処に来たのこの人は。というかもう話す事ないのなら部屋に戻ってくださいよ、どうして居座るの。
……と言った具合に私は酷く混乱していた。
あぁ、折角お風呂に入ったのに嫌な汗が流れて止まらない。総悟さんはさっきから全く身動きしないけど、もしかして眠ってしまったのではないだろうか。
そう思って不安になり、「総悟さん?」と問いかければ「何でェ」と。……どうやら寝たわけではなかったらしい。
『そろそろ私も寝たいのですが…』
「あァ、すまねェな居座っちまって」
『いえ…、』
のそりと立ち上がり襖の向こうに消えようとする総悟さんに安堵の溜息を零しつつ、その後ろ姿を見送れば。不意に彼が動きを止めた。
そうして私を赤い瞳が再度射貫くと、「最後に一つだけ」と。
「――――アンタは俺を愛せますかィ?」
『……っえ?』
「別に下心とか、ンなモンねェですぜ?
まァ、一応形だけでも結婚なんだ。下手すりゃアンタは
此処に一生縛り付けられる事にならァ。
もしそうなった時…の話でさァ」
――――もし、私が総悟さんの隣に居続けなくてはならない時。
そうか、そんな可能性だって有り得るんだ。
真選組と見廻組の冷戦状態が続く限り、この関係は終わらないのだから。
349人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - しろさん» コメントありがとうございます!わぁぁ、そんな風に言ってくださると、本当に嬉しいです!更新頑張ります! (2017年9月4日 23時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
しろ - こんにちは!沖田さんの小説の中でもこの作品大好きです。これからも応援してます!! (2017年9月3日 22時) (レス) id: a9aae77c99 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - ちゃむさん» わぁぁ、とても嬉しおコメントありがとうございます!1番のお気に入りだなんて言ってもらえて私は幸せです泣。これからまた恋愛要素入れていくので楽しみになさっててください!^^*頑張ります! (2017年8月25日 23時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - 初めまして。今この小説が1番お気に入りでして更新を毎回楽しみにしてます。とてもキュンキュンしながら楽しんでます!有難うございます!更新頑張って下さい^ - ^ (2017年8月20日 8時) (レス) id: 595d5740d4 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - 獅子の子さん» す、素敵な小説だなんて・・・!ありがとうございます!はい、カップルの方でもコメント頂いて歓喜極まっています笑これからもこの小説を楽しんでもらえたら嬉しいです^^* (2017年8月11日 14時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アルハ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bfd3c0329e2/
作成日時:2017年8月2日 22時