憎しき彼に華を【神威】

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星潰しの日。
人生の中で一つの星の住民の抹殺と星を潰すことになってしまった私に阿伏兎が軽く流れの説明をしてくれた。



『まさか警察であろう私が宇宙指名手配犯の犯罪の片棒を担ぐ羽目になるとは…』

「人種は違えど、嬢ちゃんは人殺しに躊躇がないって団長に聞いたぜ」



人殺しに躊躇がないというわけではないのだ。正義を正すため…というのが基本的な考えではあるけれど、私にだって守りたいものがたくさんある。


犯罪に手を染めるもの、安全に暮らす町の人たちのためにも私は手を赤く染めないといけない。だから、私は攘夷浪士や犯罪者を斬り殺すのだ。

黙っていると、阿伏兎は「ま、それはいいとして」と言った。



「星潰しつっても星を破壊する訳じゃねェからな。勘違いはするなよ」

『え、そうなの？』

「あァ。殺すのは俺たちの春雨に盾を突こうとしている輩だ。これを見ろ」



渡された書類に目を通す。写真がたくさん載っており、その一つ一つに目を見開く。その星は貧しい土地であり、春雨の敵になる輩は平和に暮らす住民たちから金品を奪い取り子供の親を殺したりしているようだ。



『……これなら話は別だね』

「ふつうに暮らす者たちには手を出させねェよ」

『うん、わかった。今回は此奴らを抹殺すればいいってことね』



愛刀をぎゅっと握りしめ、腰を上げた。
家族を壊す奴らが一番タチが悪い。

もしかしたらそういう奴らを一掃することにより、元のような平穏な日常に彼らは戻れるかもしれない。一度割れた皿は元には戻らないけれど、少しでも安心して暮らせる場所を。



『ーーー…一丁やってやろうじゃない』



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