前髪 ページ40
梅原side
梅原｢………やべ｣
洗面台にはらりと落ちた俺の前髪。
かなり伸びてたとはいえ、絶対に切りすぎたと思い顔を上げると、うっすらと隠れていた目がはっきり見えている。それどころか若干眉まで見えてないか？
………絶対バカにされるやつだなこれ。
俺の顔は大人っぽさよりも、童顔に近いため、前髪が短くなると尚更子供っぽく見えてしまう。
なんでこういう日に限って、江口さんや西山、さらにAも一緒の収録日なんだ。
江口さんや西山にバカにされるのはまだいいとして、Aにはこんな短い前髪を見られないように死守したい。何がなんでも。理由は聞くな。
せめてもの抵抗で帽子を深く被り家を出た。
江口｢どうしたのその前髪！？｣
西山｢めっちゃ幼く見える｣
バレた。
爆速でバレた。なんで分かるんだよ、収録現場入ってものの数秒だぞ。
梅原｢切りすぎたんすよ、視界良くなったからいいけど｣
西山｢Aちゃん、どんな反応するかな｣
梅原｢……まだ来てない？｣
江口｢まだ来てないよ、…何、気にしちゃうお年頃？｣
梅ちゃん可愛い〜！とからかってくる江口さんに1発蹴りを入れてトイレに駆け込んだ。
帽子をとって鏡の前に立つと、映るのは前髪の短くなった俺。
手で前髪を押し付けたり、水で濡らしたりとバカな抗いを見せるが、効果はゼロ。相変わらず短い。
どうしようもないことを悟り、大人しくトイレから出ると、今日1番会いたくない人に出会ってしまった。
梅原｢……げっ｣
｢ん？あれ、梅原くん｣
おはようと呑気に手を振りながらこちらに歩いてくる彼女。
やめろ近づくな。今の俺の前髪を見たら絶対爆笑するだろアンタ。
｢……はよ｣と素っ気なく挨拶したのが仇となったのか、Aはなにかに気がついた様子を見せた。
｢……ん？前髪…｣
はいバレた。はいバレました〜一瞬にも程があるだろ何でそんなに気がつくんだお前らは。
顔を背けると｢え〜！帽子とってよ、ねぇねぇ｣としつこく絡まれる。コイツ、普段人に興味ゼロのくせに……
そんな思考を巡らせていると、目の前に手が迫ってきてあっという間に帽子をとられてしまった。
梅原｢あ、おいっ｣
｢お〜かわいい〜！昔の梅原くんみたい！｣
梅原｢は？昔？｣
｢デビュー間もない頃は短かったじゃん、懐かしいなぁ｣
”いいね、その前髪”と可愛らしい笑顔で言われ、嬉しくなってしまう俺はチョロいらしい。
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名無し - 更新ありがたやー！！！ (5月6日 11時) (
レス) @page50 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ありがたい…今まで通り夢主大好きな梅原さんをよろしくお願いします (4月8日 0時) (レス) @page49 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
彩弥 Ayami(プロフ) - いつも読ませていただいてます！！良平さん最推しなので良平さん登場させていただけるの嬉しいです！！！ (3月16日 17時) (レス) id: 0161f172e7 (このIDを非表示/違反報告)
えりちゃん - 八代くん出してくれるの嬉しいです！ (1月24日 0時) (レス) id: f4342f2c6a (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - コメント失礼します！千晃くんの小説少ない中、最高のきゅんきゅんエピソードばかりで愛読してます🥹 (12月5日 17時) (レス) id: 69c00db8f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナゴミ | 作成日時：2023年8月25日 21時
