真面目な優等生。 ページ9
降谷side
何やら講習後から空を飛べそうなくらい上機嫌なヒロ。
そんなヒロと一緒に食堂まで向かうと、最近まで｢あまり食欲がない｣だの｢これ苦手でさ｣だのと言っていたクセに今日は大盛りを頼んでいて2度見してしまう。
｢…今日はかなり食べるんだな｣
と言うと｢へへっ、ちょっと良いことがあってさ！｣と、案の定機嫌が良かったらしく、ウキウキで空いてる席に座った。
ヒロと世間話をしていると、松田や萩原、班長が近くの席に座ってきたので更に会話が盛り上がる。
すると、萩原が何か思い出したらような素振りを見せた。
｢そうそう聞いてくれよ、昨日、藍坂ちゃんが諸伏ちゃんのことヒロくんって呼んでたんだけどよ｣
そう言うとヒロは思いっきりむせるもんだから、背中を摩ってやる。
｢藍坂ちゃんだとぉ？｣
｢あぁ、あの強気な性格の女子のことだろ？｣
｢班長知ってんのかよ｣
｢そりゃ同じ教場だからな｣
強気な女子……あぁ昨日の女子か。
｢けっ、藍坂って誰だよ｣となぜか昨日出会っていることを思い出さない松田はご飯を食べ始めた。さて、僕も食べるとするか。
うん、相変わらず美味しい。
.
｢警察官になるってのに金髪ってどうなんだよ｣
｢降谷はハーフらしいからな、まぁそれでも普通は黒に染めるよなぁ｣
.
コソコソと僕の外見をバカにするように笑う声が耳に入る。
…せっかくの美味い飯も台無しだ。
｢あ？なんだアイツら、ちょっくら一発言って……｣
正義感の強い班長はそう言って立ち上がるが、目を見開いたままその場に立ちすくんだ。
あの強い班長が立ちすくむなんて、目の前にはどんな光景が広がっていたのかは分からなかったが、数秒後に冷たい声が聞こえてきて、思わず血の気が引いた。
｢あんたらみたいなのが将来警察官になるとか、今後の日本が心配になるわ｣
そんな冷淡な声の主は先ほど話題に出ていた藍坂Aの声だった。
僕の事を影で笑っていた男2人よりもかなり身長が低い彼女。だが身長のせいで見下ろされても怯えて逃げ出さずに真っ直ぐ言い放った彼女に少し興味を持ってしまう。
腰を引かずに続けで強い言葉を放つ彼女は肝が座っていて、班長は｢俺の出る幕は無さそうだな｣と微笑んで再び学食を食べ始めた。
こんな状況で飯を食い始める班長はすごいな。班長以外は、みんなあの言い合いに目を奪われているというのに。
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ホワホワ - 終わってしまったのですか！?今日一気に読み進めました。続きがないのが悲しいです〜！ (2023年4月2日 18時) (
レス) @page25 id: da0f77ded3 (このIDを非表示/違反報告)
春光(プロフ) - 読んでいてめっちゃ楽しいです!! キャラが良き!! 作者さんのペースで更新頑張って下さい! (2022年5月31日 16時) (レス) @page19 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - よるさん» ありがとうございます！真面目なのにチョロい女の子はいいですよね〜！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - *柑橘類*＠馬鹿同盟さん» ありがとうございます！ツンデレな女の子はとても可愛いですよね〜！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - ｻﾌﾞﾘｵさん» ありがとうございます！続きが気になると言ってくれて励みになります〜！気まぐれ更新ですが、気に入ってくださると嬉しいです！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナゴミ | 作成日時：2022年5月11日 7時
