名前。 ページ8
諸伏side
とんでもない爆弾発言をしてきた彼女。
俺自己紹介したっけ！？仮にしてても、こんな素直になれなくて感情が忙しい彼女が"ヒロくん"呼びなんてするわけがない！
"ヒロくん"呼びされて目を見開いている俺を見た彼女は、さっきの怒っている姿とは真反対に、誤解されないよう必死に言ってきた。
｢あ、いや今のは違くて…！昨日のゼロって名前の金髪の子が君のことをヒロって呼んでたから…！！｣
と身振り手振りを付けて慌てて早口で弁解する彼女は、昨日の可愛らしい表情と合致する。
やばい。可愛いぞこの子。
｢惚れた顔してんね諸伏ちゃん｣
｢ほれッ…！？やめろよ萩原…！！｣
萩原のからかいに冷静さを取られちゃダメだ。ふぅと息を吐いてとりあえず心を落ち着かせることにする。
鬼塚教官の辛い講習思い出せ……あとしんどい重装備訓練とか…それから……
｢…名前、おしえて｣
ダメだ落ち着かない。
赤い顔が見られないように俯きながらそう言った彼女は、俺の心臓を加速させるのには十分すぎた。
しかも袖を掴んでくるというオプション付き。
そんな可愛らしい言動に呆気を取られていると、恥ずかしさに耐えている彼女は目を思いっきり瞑っている。さっさと名前を教えてあげるべきなのだろう。
｢…お、俺は諸伏景光だよ｣
｢も、諸伏くん…｣
｢あれ、ヒロくん呼びじゃないの？藍坂ちゃん｣
｢あんたは黙ってて！！！｣
萩原に対する威嚇は凄まじいが、確かに名字呼びは少し寂しさがある。せっかく仲良くなれるような気がしたし、彼女も特別俺を嫌ってるわけでもなさそうだし。
俺はかなり強欲な男なのかもしれない。
｢私は藍坂A｣
｢Aちゃんね｣
｢Aちゃん……！｣
下の名前で呼ばれて、ぱあっと明るい顔を上げた彼女の表情といったら言葉に表せないくらいの可愛さだった。身長差もかなりあるし、必然的に上目遣いになってしまう彼女の目はキラキラとしていて、昨日の一匹狼的存在の彼女の印象はなくなっていた。
｢俺もAちゃんって呼ぼうかな！｣
｢萩原くんは嫌｣
ぷいっとそっぽ向く彼女。
なんか俺だけ特別扱いされてる感じが気持ちを良くさせた。
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ホワホワ - 終わってしまったのですか！?今日一気に読み進めました。続きがないのが悲しいです〜！ (2023年4月2日 18時) (
レス) @page25 id: da0f77ded3 (このIDを非表示/違反報告)
春光(プロフ) - 読んでいてめっちゃ楽しいです!! キャラが良き!! 作者さんのペースで更新頑張って下さい! (2022年5月31日 16時) (レス) @page19 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - よるさん» ありがとうございます！真面目なのにチョロい女の子はいいですよね〜！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - *柑橘類*＠馬鹿同盟さん» ありがとうございます！ツンデレな女の子はとても可愛いですよね〜！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - ｻﾌﾞﾘｵさん» ありがとうございます！続きが気になると言ってくれて励みになります〜！気まぐれ更新ですが、気に入ってくださると嬉しいです！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナゴミ | 作成日時：2022年5月11日 7時
