慣れてない。 ページ14
｢お前、男慣れしてないんだってな？｣
散々失礼なこと言っといて、遂には嘲笑うかのように変なことを訊いてきた松田くん。
は？何なのその笑みは。めっちゃムカつく腹立つ。
確かに私は男慣れしてない。告白されたことはあっても交際とかよく分からないから全部断わってきた。もちろん彼氏なんか出来たことない。初恋もまだ…な気がする。
…コイツに男慣れしてないなんて言ったらバカにされるに決まってる。そんなの私のプライドが許さない。
なんて言葉を返すべきか悩んでいたら…
｢そういやお前、諸伏に頭撫でられて真っ赤になってたよな｣
ニヤニヤと楽しそうな顔をして余計なことを言ってきた。
コイツ性格が悪い。人の恥ずかしい話を掘り返してくるなんて何て悪趣味なんだ。
でもあれは急に頭を撫でてきた諸伏くんが悪いし、唐突な行動にびっくりしただけだし！！
｢なっ、ちが、あれは諸伏くんが…！！｣
｢へぇ？諸伏くんがなんだよ｣
｢こ、こんにゃろっ…！｣
反論する隙も与えずにどんどん煽り散らかしてくる松田くん。コイツ……
｢ゼロや班長に続く優等生ちゃんは、異性と話すのが苦手だなんて随分笑える話だな｣
ぐぬぬ…と怒りと奮闘している私を見て更に声を上げて笑う松田くんはほんとに嫌いかもしれない。くっそこの野郎。
ケラケラと笑う松田くんに私のくだらないプライドが傷つけられて、つい私はヤケになってしまう。
｢っ男慣れしてなくて何が悪いのよ！！そうだよ慣れてないわ！！諸伏くんに頭撫でられたときだって爆発しそうだったし！！
今、こうして松田くんと話してるのも心臓バクバクなの！！｣
一息でそう叫んだおかげで肩で息をする私。もうヤケクソになった私を見て思う存分笑ってくれ。
真面目で強くて頼れる警察官になるために頑張っている私は何でこんな男に弄ばれてるんだ。コイツに限らず萩原くんもだけど。
｢……何か言ってよ、男慣れしてないことを隠してた私が恥ずかしいじゃん｣
｢…っおお、悪ぃ、意外と素直に認めるんだなって思って｣
｢ぐっ……｣
私の発言に呆気に取られていた松田くんはメリハリのある男らしく、すぐさま先程のムカつく笑顔になった。
｢……あんた、結構可愛げあんのな｣
｢はぁ！？あんたも萩原くんもほんとムカつく！！！｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1377人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ホワホワ - 終わってしまったのですか！?今日一気に読み進めました。続きがないのが悲しいです〜！ (2023年4月2日 18時) (
レス) @page25 id: da0f77ded3 (このIDを非表示/違反報告)
春光(プロフ) - 読んでいてめっちゃ楽しいです!! キャラが良き!! 作者さんのペースで更新頑張って下さい! (2022年5月31日 16時) (レス) @page19 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - よるさん» ありがとうございます！真面目なのにチョロい女の子はいいですよね〜！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - *柑橘類*＠馬鹿同盟さん» ありがとうございます！ツンデレな女の子はとても可愛いですよね〜！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - ｻﾌﾞﾘｵさん» ありがとうございます！続きが気になると言ってくれて励みになります〜！気まぐれ更新ですが、気に入ってくださると嬉しいです！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナゴミ | 作成日時：2022年5月11日 7時
