個性持ち、異能持ち【ヒロアカ×文スト】 (ページ33)

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「えー始める前にお小言を一つ二つ……三つ……四つ……」

めっちゃ増えるやん。

「皆さんご存知だとは思いますが、僕の個性は【ブラックホール】。どんなものでも吸い込んでチリにします」

ほう。恐ろしいですね。

「その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね」

と、緑谷君が言った。お前めっちゃヒーロー詳しいな。オタク？ヒーローオタク？

「ええ……。しかし、簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう個性がいるでしょう」

確かに。その気になれば頭蓋骨も割れるしね私。

「超人社会は個性の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立っているようには見えます。しかし一歩間違えれば容易に人を殺せる【いきすぎた個性】を個々が持っていることを忘れないでください」

「勿論それは異能だって同じさ。私のように異能を無効化出来る者もいれば、彼女のように様々な効果をもたらす異能を持つ者もいる。そして簡単に他人の命を奪える異能もある」

ただ、異能の知名度が低いだけで個性とほとんど似たようなものだ。と太宰さんは言った。

何真面目に先生やってるんだあの人。

「相澤さんの体力テストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘で、それを人に向ける危うさを体験したかと思います」

再び13号が言う。

「この授業では心機一転！人命の為に個性をどう活用するかを学んでいきましょう。君たちの力は人を傷つける為にあるのではない。助ける為にあるのだと、心得て帰って下さいな」

……カッケェ！！
あんた、最高に輝いてるよ13号！！

「以上！ご静聴ありがとうございました」

13号のお辞儀と共に皆からは絶賛の声が聞こえる。ほんとカッコイイわほんと。

「人を助ける為にある、か……」

「どうした？」

私の独り言はどうやら轟君に聞こえていたらしい。すまん。

「いーや？……ただ、殺戮の個性や異能者だったとしたら、その人たちも人を助ける為に力を持ってるってことでしょ？……人を助ける為に人を傷つける。って事じゃん？」

「……そうだな」

「ごめん辛気臭くなった！忘れて今の！！」

そんな会話をしていた時はすっかり忘れていたんだ。

太宰がここに来たのはあくまでマフィアを警戒してのこと。

そして大体太宰の勘や太宰が居る場所では事件が起こる。ということを。