個性持ち、異能持ち【ヒロアカ×文スト】 (ページ16)

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16P. ページ16

「アンタの事は校長から聞いてるよ。武装探偵社の社員……それも社長さんの娘さんだってねえ」

「血は繋がってないんですけどね。……はあ」

リカバリーガールも知ってるのか私のこと。
というか手続きとか戸籍とかそこら辺でわかっちゃうもんなのかな。よく分かんない。

「……私の異能【百鬼夜行】は、様々な効果が起こる鬼火を出せるんです。例えば、防御なら「青色の鬼火が出てきて、分散して、自分の周りに結界を張れる」とか」

「個性だけでなく異能もある。そしてそのどちらも強力すぎる……本当に才能に恵まれているね」

「恵まれすぎている。っていう表現の方が正しいと思うんです。私は、個性も異能も未だに制御出来ない……お義父さんの異能を使っても」

私の言葉にリカバリーガールはにこやかな笑みを浮かべる。今のどこに笑う要素があったんだ。

「若いうちはそういうときもあるよ。第一、異能も個性も未だに詳しい謎は解けていないんだから、そういう事があっても何にもおかしくないさ。……そのための学校があるんだろ？」

「……そう、ですね」

まだ不安な気持ちが顔に出ていたのか、リカバリーガールに背中を強く叩かれる。めっちゃ痛てぇ。

「困った時はいつでも保健室(ここ)に来な。保健室(ここ)は生徒の怪我を治すだけじゃない。生徒の悩み事を相談出来る……そんな場所だからね」

その言葉は、今の私が最も求めていたものだった。
多分、私は誰かにこの悩みを聞いて欲しかっただけなのかもしれない。

私は精一杯の笑顔を作って礼を告げた。