個性持ち、異能持ち【ヒロアカ×文スト】 (ページ15)

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15P. ページ15

「チュ〜」

私は何も聞いてない。何も見てない。
とりあえず今は保健室。

「おお……治ってる……」

「けど……何か……疲れがドッと……」

私の言葉に続けて緑谷君はそう言った。
確かに疲れた顔してる。まるで人生に絶望しきったサラリーマンみたいな。

「私の【個性】は人の治癒力を活性化させるだけ。治癒ってのは体力がいるんだよ。大きな怪我が続くと体力消耗しすぎて逆に死ぬから気をつけな」

「逆に死ぬ！！」

なるほど……こういう治癒能力もあるんだなあ。
というか治癒力を活性化させるっていくら体力消耗するとはいえチートじゃね？

下手したら与謝野さんより凄くね？ん？

「よしっ、緑谷君の用事も終わったし……帰れ」

「酷い！？！？」

しまった。ついいつもの感覚で言ってしまった。許せ少年。

「ごめんミスった。あんまこの話他のやつに聞かれたくないから先に帰ってて、って意味」

「あの帰れって一言でそんなに意味が込められてたんだね！？」

よくあるやつや。省略しすぎて相手に伝わらないってやつだわ。

「……じゃ、じゃあね？」

「うん。まあ明日」

だって聞かれたくない。私の異能のことなんて。ましてや緑谷君みたいな人には。

「……あのー｣

ここから先は、誰にも説明したくないことばかりだ。