5P.「猫耳大騒動�供� ページ6
「ってAどうしたその耳」
「うるせえ個性かけられたんだよ察しろウェイ野郎」
「ひでぇ」
上鳴に指をさされながら聞かれるが、面倒臭いのと腹が立ったので適当にあしらう。
そのまま上鳴はどっかに行ってくれると信じていたが、興味深そうに私の方を見る。
……何故だろう、捕食者に狙われる兎のような気分を味わっている気がする。
「なあ、それ触っても」
「殴るぞ」
「ういっす」
案の定聞かれると思ったよ。男子に触らせるほど私は無防備じゃないんだ。
ふんふんっと鼻息を強くしてどやる。
周りの目が優しいのはきっと気の所為だ(Aが小さいのと猫耳が生えてるのと無駄に整ってる顔のせいで微笑ましく見られている)
「でも触るけどな！」
「は、ちょ、わっ……」
不意打ちで上鳴が耳を触る。猫耳を。
しかし一歩出遅れ時すでに遅し。猫耳を触られた所為で力が抜ける。
「はは、ピクピク耳動いてら。子猫さん的にはどうな気分なんだ？」
「う、るさ………てかくすぐった、い……」
こいつの触り方がやらしいぞ……！！？(アウト)
思わず身震いしてしまう身体に嫌気がさす。が、この感覚は嫌だとは思わない。
……これは猫の本能がうずいているのか。そうなのか。そうだと言え(混乱)
「Aっていつもこういう感じだったら可愛いのになー」
「……う、……あ……重力操作ッ！！！」
「ふべらっ！！！？」
ヘラヘラと笑う上鳴。流石にイラついたので重力操作で上鳴の身体を吹っ飛ばす。そうか、最初からこうやれば良かったんだ。
――――後から来た男子諸君にフルボッコにされる上鳴と、相澤先生に個性を消してもらうAの姿が後に見えたのであった。チャンチャン♪
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作者名：ペーパーホライズン | 作成日時：2017年7月20日 11時
