個性持ち、異能持ち。肆【ヒロアカ×文スト】 (ページ28)

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緑谷君も私の同じような何かを感じ取ったんだろう、オールマイトから距離を取ろうとしている。

が、その時は既に爆豪君と私がオールマイトに向かっている状況だった。

「おっと、そいつは……よくない」

と、オールマイトの声が耳に入る。
でもそんなこと気にしている場合じゃねえよこれ位置的に爆豪君と緑谷君頭ごっつんこするぞおいこら。

「バッ、どけ！！」

爆豪君の爆発による空中飛行と、緑谷君のジャンプがぶつかりそうになっている。

「かっちゃ……！」

緑谷君がそう驚きの声をあげるも時は既に遅し。2人は案の定ぶつかって地面に落下した。

「大丈夫ですかい兄貴」

私もすぐに2人の元へ駆け寄ろうとした。

「そちらには行かせないよ」

しかし行く手を阻むのはオールマイト。
威圧感を直に感じ、脚が微かに震えたのがわかった。

「今この状況で一番冷静で、戦闘状況を分析し、戦闘経験の多い人物は君だ。つまり要注意人物に認定されているってことだね！」

「マジでか。面倒……ﾝﾝｯ……光栄です(全然嬉しくねえよ)」

「心の声が丸聞こえだよ福沢少女！」

あははごめんなさい最悪です。
腰を落とし、近接戦闘の体勢に構える。

「ちなみに、君は爆豪少年側の意見に賛成なのかな？」

と、オールマイトが聞いてきた。
何故だろう。余裕ぶっこいてるようにしか見えなくてイラついた。いやまあ事実か。

「ええ、まあ」

そう答えると、オールマイトは｢どうしてだい？｣と聞いた。

「逃げてばっかじゃ守れるもんも守れないですし」

私はもう逃げないって決めてるんで。

そう答えると、オールマイトはニっと笑みを浮かべた。