幼馴染のふっか (ページ6)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:354,300 hit

6 ページ6

私はこの春から一人暮らしを始めた

実家からも通える距離の大学だけど早く独り立ちしたかったから進級を機に大学の近くに引っ越した

鍵をいつもの場所に戻してアイスを冷凍庫にしまう

佐久間くんから借りた漫画を袋から出し、バイトに向かうまでの隙間時間にいざ読もうとした時、インターホンがなった

来る人物なんて1人しかいない

深「やっぱ俺も一人暮らししよっかな〜楽しそうだし」

「楽しいことばっかじゃないからね？」

深「ここのアパート隣空き部屋だろ？そこに引っ越そうかな〜」

私が引っ越した目的のもう一つに実家同士が近いふっかから離れたいというのもあったのに

この人は人の気も知らないで、こうしてたびたび私の家に現れる

「暇なら彼女のとこ行けばいいのに」

深「んーーー？あっ！この漫画！俺も読みたかったんだよね〜！買ったの？」

「違う、佐久間くんに借りた」

台所でお茶をコップに入れながらふっかの方を見ずにそう答えた

深「…佐久間ね〜」

ベットに背をあずけながら漫画をペラペラとめくるふっかの前にコップを置いた

深「Aっていつから漫画とかアニメ好きだったっけ？」

「んー、、大学生になった頃くらい？」

深「それは佐久間の影響？」

「だと思う、佐久間くんのおすすめする作品全部面白いしおすすめの仕方がうまくて見たくなっちゃうんだよね〜」

深「ふーん、あ、そうだこれ、Aの好きなやつ」

聞いておいてなんて反応なんだよと少しムッとしてしまう

ふっかに渡されたコンビニの袋に入れられたそれはさっき買ってきたばっかのお気に入りのアイスで

「私もさっき買った…笑」

深「じゃあそれは夜にでも食べな、今は俺が買ってきたの食べて」

前に置かれたそのアイスはカップを持てば少しだけ凹むくらいに溶けていて私の中でベストタイミングの状態だった