幼馴染のふっか (ページ17)

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ピンポーンというインターホンの音で目を覚ました

慌てて携帯を見ればもうお昼

休日だからって寝過ぎちゃったな

ささっと身支度を整えて玄関を出るとまだ少し申し訳なそうな顔をしたふっかが立っていた

深「…寝起き？」

「目覚ましかけ忘れてた…」

深「……あのさ、ゲーセン行かね？」

こちらを伺うような視線が向けられる

これはきっと仲直りしようの合図

「…いいよ」

深「よしっ！じゃあ早く支度しよっ」

返事をすれば嬉しそうに小さくガッツポーズを取って私を部屋に押し込んできた

いっつもこうやってふっかのペースにされるんだから腹が立つけど好きだから仕方ない

ワンルームだから着替えるなら当然この部屋なわけで

当たり前かのように座って待っているふっかをじとぉーと見つめると

深「あ、俺のことは気にしないで」

と言ってきた

「気にするわっ！外で待ってて！」

無理矢理ふっかを外に出して手短に着替えとメイクを済ました

深「どれが欲しいー？」

「…あれがいい」

深「任せて」

ゲームセンターに着くと早速お金を両替してクレーンゲームを始めた

久しぶりにやるのか楽しそうな表情をしていて2回ほどであっという間に景品をとってしまった

深「なんかAが持つとでかいね」

「ふっかが持つと小さく見えるもんね」

深「誰が顔デカいだ」

そんな調子でどんどんと景品を落としていくふっか

「うわあすごい！また1発！」

深「だろ？上手くなってんのよ俺も」

「でもこれ…ねぇまたぬいぐるみで溢れちゃう」

両手いっぱいに抱えたいろんなキャラクターのぬいぐるみのせいでよくふっかの顔が見えない

深「いいじゃんっ」

「やだよ〜子供っぽい」

深「部屋に俺しか呼ばなきゃ問題ないでしょ〜？」

「呼ぶもん、私だってそのうち彼氏できるし…」

ふっかに言われっぱなしなのが悔しくてできる予定もない彼氏なんて言葉を並べてみた

深「……そっか、そうだよな」

いつものようにAができんのー？というようなテンションで返されるかと思ったら意外にもしょんぼりとした声で返ってきた

ぬいぐるみに埋もれてふっかの顔は見えなかった