幼馴染のふっか (ページ12)

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深「はぁ…」

次の日、午後からの授業とそこから直行してバイトの予定だった私はゆっくり寝てから軽くご飯を食べて行く予定だったのに

「人の家でため息つかないで」

ふっかが朝っぱらから私の家に来たせいで予定を変えざるを得なくなった

深「今日彼女の誕生日なんだけどさ、高えレストランに連れて行ってもらう気満々で」

朝から彼女の愚痴なんて聞きたくないのに

「連れて行ってあげればいいじゃん」

深「お嬢様だからさ時々価値観違くて困るんだよなあ」

ふっかの彼女の美久ちゃんは常にブランドのバックやら服やらアクセやらを身につけていて

こんなお世辞にも広いとは言えないワンルームに住んでいる私とは別世界

ふっかに今までいた彼女は歳は違えどみんなそんな感じのタイプなのに

何を今更ため息なんかついてるんだ

深「Aだったらさ、誕生日どこ行きたい？」

「んーー、ラーメン食べたい……あ、いや、やっぱイタリアンとかフレンチとか…」

言った後になんて色気のない回答なんだろうと恥ずかしくなって慌てて訂正した

深「ふはっ！あーやっぱ、Aはそのままでいろよ」

と好きな人に言われるんだからこのままでいようと素直に思ってしまう

深「じゃあ俺もうすぐ授業だから行くわ」

「早く行かないと遅刻するよ、誕生日頑張ってね」

深「…うん」

猫背の背中がさらに丸まったように見えた