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中学生 ページ21
雪斗サイド
気がつくとそこは見知らぬ天井で
右手に懐かしい暖かさを感じた
佐久間くんが手を握ったまま眠っていた
初めて佐久間くんと手を握った時も思ったけど、この暖かさもやっぱりあの人と似てる
「雪くんは聞き上手だね！」
「、、、雪くんとなんか関わらなきゃよかった」
あぁ、思い出してしまった
封じ込めた中学の記憶
中学の時には僕はひとりぼっちになっていた
頼れるところはどこにもなく
「ほんとに勘弁してほしい」
喋らない僕をきみ悪がった叔母の家も
「おい松永その態度はなんだ、先生のことをなめてるのか？」
と、プレッシャーを与えてくる学校の先生も
「雪斗の口は何のためについてんだよー」
「あって言ってみろよ！」
「見てー雪斗の真似ー」
と、僕をいじめてきたクラスメイトも
とにかく僕の心はすり減って
どうして母さんは僕を一緒に連れて行ってくれなかったのかと
毎晩嘆いていた
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作者名：お芋
| 作成日時：2021年8月26日 13時
