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夏が来る ページ20

阿部サイド




酸素マスクと点滴に繋がれ、眠っている雪斗

肌は青白く、見ていて痛々しいくらいだった




佐「ゆきってさ、、こんなに小さかったっけ、、」

雪斗の手を握りながら佐久間が言った





雪斗の部屋を出るときにチラッと見えたキッチンには


手軽に食べられるインスタント食品のゴミばかりが目立っていた


まともにご飯を食べていない環境、16歳の彼には大きすぎる重荷を抱えている





深「ゆきとたった数ヶ月しか一緒にいないのに、、俺ん中でかなりゆきの存在がデカかったの、こうならないと気づかないとかさ、、、」



マジで馬鹿すぎるとふっかが隣でつぶやく





雪斗の心が決して強くないことは出会って数ヶ月でも充分に理解していたつもりだ


でも俺らはあの日、楽しそうにダンスをしていた姿や、確かに聞こえた笑い声に



安心しすぎていたのかもしれない






渡「、、、大丈夫だよな」



誰もがそう思いたい、大丈夫

雪斗は絶対に大丈夫だ





気づけば日が暮れる時間も伸びて、セミの声と共に夏が来ていることを知らせていた





岩「じゃあ嫌いな季節は?、、春?、、夏?」




いつだか、夏?と照が聞いたときに、小さくコクッと頷いた雪斗を思い出した






雪斗は夏にどんな思い出を持ってるのだろう

中学生→←小さく弱い



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作者名:お芋 | 作成日時:2021年8月26日 13時

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