110 side W ページ17
乙葉が走っている姿を初めて見た
俺から急いで逃げていく姿なんかは見たことあるけど、正式に「走る」という行為をしている乙葉は初めてだ
軽やかに楽しそうに、風になったように走る乙葉の姿は
思わず見惚れてしまった
『あれ、乙葉A？』
『お前知ってんの？』
俺の隣に立っていた1年が話していることが偶然耳に届いた
『乙葉って中学の時全国行ってんだよ、俺も陸上部だったから見たことある』
『それは速いわけだ、でも俺らの学校って陸上強くなくね？』
『それが、中3の時に怪我したみたいで、陸上やめたらしいよ』
その時、それまで颯爽と走っていた乙葉は地面に倒れ込んだ
渡「…っ！」
2位を走っていた奴はチャンスとばかりに乙葉を追い越した
『あれ怪我治ってねえのかな？足引っ張ってんじゃん』
『あーあ、せっかく1位だったのになー』
渡「おい、お前ら」
勝手なこと言ってんじゃねえとつっかかりそうになった俺の視界に飛び込んできたのは
再び立ち上がって先程追い越された2位だった奴を軽々と抜きゴールテープを笑顔で切った乙葉の姿だった
渡「大丈夫か？」
「わっ！翔太先輩！？」
ゴールを切った後にはけていった乙葉を追いかけると
外の水道で転んでできた擦り傷を洗い流していた
渡「怪我は？そこだけ？」
「見られてたの恥ずかしい…久しぶりに走ったから足もつれちゃいました！あ、肘も擦りむいてる……わっ」
バランスを崩して転びそうになる乙葉の手を持って支えた
「あ、ありがとうございます…」
渡「保健室行った方がいいんじゃねえの？」
「擦り傷だけだから大丈夫ですよ！そこまで痛くないですし！」
水道の水をキュッと止めて持っていたタオルで拭った右足に
今できたものとは別の痛々しい傷跡が見えた
「よし！翔太先輩、手ありがとうございました！」
渡「ん、」
俺の手を離れると歩き出した乙葉は痛っと小さく声をあげた
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お芋(プロフ) - sakuさん» コメントありがとうございます！更新遅くなってしまって申し訳ありません！ラストまで頑張りますので応援してくださると嬉しいです（ ; ; ） (2022年4月15日 9時) (
レス) id: e45b924304 (このIDを非表示/違反報告)
お芋(プロフ) - 太郎丸さん» コメントありがとうございます！青春詰め込むつもりなので楽しみにしていてください！ありがとうございます♡ (2022年4月15日 9時) (レス) id: e45b924304 (このIDを非表示/違反報告)
saku - ほんっとに大好きです！翔太先輩とこれからが楽しみですね！更新をまだかな？と待っていたのでたくさん更新してくださったことが嬉しいです！応援してます！ (2022年4月14日 22時) (レス) @page10 id: e57b15e16c (このIDを非表示/違反報告)
太郎丸(プロフ) - 垢移行おめでとうございます♡ いやああもう楽しみです！体育祭なんて青春MAXですもんね！これからも無理せず更新楽しみに待ってます(´ω`) (2022年4月14日 2時) (レス) id: 25e6bdd61e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お芋
| 作成日時：2022年4月13日 21時
