新人メイク4(ぼぼ。様) ページ34
SH「…Aさん、」
驚きのあまり反応が遅れ声もカスカスだ。
「ごめんね、盗み聞きするつもりはまぁ、ちょっとだけあったんだけど…」
SH「え、？」
「うちのこたちでしょ、悩みの種。」
SH「あっ、いや、」
的確なところをつかれ、否定の言葉が直ぐに出てこない。
「あいつらね、なんか知んないけど最初の方はメイクさんとかスタイリストさんを警戒してるんだ。多分サセンとかの影響だと思うけど。」
SH「(違う、あれは、あの眼は、サセンに対してなんかの眼じゃない。)」
思ったことを口にする勇気もない私は今までと同じように黙っていた。
SH「…そうですね。お気遣いありがとうございます。でも、もう、…大丈夫ですから。」
大丈夫。
何度この言葉を自分にかけただろうか。
聞き慣れているはずの言葉は思ったよりも傷に染みていたみたいで。
涙が込み上げるあの感覚に私は咄嗟に下を向いた。
「…泣かないで、」
くっと引かれた腕は私の全体重を前にかけた。
抱きしめられている、そう理解するのに時間など必要なかった。
「俺がいるから、お前は俺が必要としてるから。だから・・・ソハンちゃんをソハンちゃんが否定しないで。」
SH「っ、Aさっぅ、」
一つ一つ丁寧に言葉を選んで、拙い手つきで私の髪を梳く。
相談に乗ってもらった訳では無い。
悩みが消えた訳でもない。
でも、私の存在が認められた。
それはどんなことよりも嬉しくて、私の糧となる言葉だった。
「ははっ、泣かないでって言ったのに。」
くしゃりと目尻を下げて笑うあなたを見た瞬間。
私は
初めて恋に落ちた。
「……服すみません。」
さんざん肩に顔を押し付けて泣いたあと、私はハッと彼を見た。
Aさんが着ている白シャツは見事に私のグロスとアイラインで汚れてしまっていた。
「気にしないで」
それより、泣き止んでくれてよかった。
心底幸せそうに言う彼はとても綺麗だった。
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catablack - この作品好きです！続き楽しみにしてます！ (2019年3月5日 18時) (
レス) id: 5c0644c360 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - 復活おめでとうございます！更新待ってました！これからも頑張ってくださいね！ (2019年1月2日 0時) (レス) id: afc75a3dc9 (このIDを非表示/違反報告)
ラッピー(プロフ) - 更新ありがとうございます。これからの展開が楽しみです。ヒョンにソロ活動が増えてメンバーが嫉妬に狂う感じの話がみたいです。ヒョンはソロ活動を楽しんで新しい交友関係が増えて楽しんでら感じのやつ、よろしくお願いします (2018年12月23日 7時) (レス) id: 253656ff3b (このIDを非表示/違反報告)
らんぬ - おかえりなさいです！色々あって大変でしたね……ｗこれからも更新頑張ってください！続きをまってます！ (2018年12月17日 0時) (レス) id: 427921d8a2 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 終わっちゃたんですか？！とても続きが気になります！更新楽しみにしてますね！ (2018年11月25日 13時) (レス) id: 244cbaab48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかき | 作成日時：2018年4月6日 22時
