わたしの彼氏とわたしのお兄ちゃん (ページ14)

今日:22 hit、昨日:4 hit、合計:39,791 hit

14 ページ14

母「ささっと食べて準備しなさいよ」

雄登「m=nの時は自明だからー…」

A「呪文だね」

雄登「P(x,y)として…」

A「食べたらアイロンあたためとくね」

雄登「サンキュ」

呪文みたいに数学の公式や
証明について唱えるお兄ちゃんは
普段の姿とは全く異なっていて
わたしも頑張らないとなぁ
って思わされる。

母「A、母さん洗濯物畳んでくるから、雄登の分と皿とコップ洗っておいてね」

A「わかった～」

月曜の那須家の朝は
とっても慌ただしい。

それから準備が終わると
お父さんが仕事へ向かい、
お母さんも家を出て、
家に残ったのはわたしとお兄ちゃんだけ。

雄登「今回の試験自信ないやべー」

A「とかいっていつもいい点とってくるよね」

雄登「今回はほんとにやばい、勉強する範囲間違えてたの昨日気付いてさ」

A「飛貴くんに教えてもらったの？」

雄登「そ」

A「はい、これ菓子パンとお弁当ね」

雄登「ごめんねーありがとうA」

それから龍我が迎えにきて。

龍我とお揃いの手袋をして
わたしはお兄ちゃんと家を出た。

龍我「那須顔色悪くない？」

雄登「試験あんの」

龍我「あ、それさっきA言ってた」

雄登「さっき！？」

龍我「電話してたもん、ね！」

A「うん」

雄登「Aそれ言ってくれたら電話かわってあげたのに」

試験がある日でも
お兄ちゃんの龍我愛は
変わっていませんでした。

3人で駅まで向かい、
そこからはお兄ちゃんと別れ
龍我と学校へと向かった。